2023 Fiscal Year Research-status Report
精神科医療機関を受診するASD患者の就労阻害要因の探索と新たな支援方法の開発
Project/Area Number |
22K03170
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西村 大樹 岡山大学, 社会文化科学研究科, 客員研究員 (20832976)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 就労 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医療機関を受診する自閉スペクトラム症(ASD)患者を対象に長期的な就労継続状況や就労継続阻害要因を明らかにし、既存のASD就労準備プログラムをもとに、医療機関で実施できるより効果的な支援方法を開発することである。 予備的な検討では、就労の困難さには、仕事に必要なスキルの低さや労働習慣が身についていないこと、円滑な社会生活に必要なコミュニケーションスキルの乏しさが関連している可能性が示唆された。 当該年度には、ASD就労準備プログラム終了者を対象に、長期的な就労状況や就労継続阻害要因を検討するための調査を計画した。具体的には、医療機関の倫理委員会での承認を得た後に、264名の成人のASD患者を対象に、ASD就労準備プログラム終了後の就労状況(就労の種類や就労期間)、プログラム参加時の年齢、性別、主診断、重複診断、ASD診断のタイミング、入院経験、最終学歴、不登校経験、ひきこもり経験、居住形態、自意識尺度、特性的自己効力感尺度(GSES)、就労準備性チェックシート、Autism-Spectrum Questionnaire Japanese version(AQ-J)、過去の就労経験、離職の要因、障害開示の希望、就労意欲の程度、就労支援・職業訓練を受けた経験とその内容、精神障害者福祉手帳の取得、障害年金の取得等についてカルテレビューを行った。現在、カルテレビューは終了し、統計解析を行うための準備を行っている。 今後はこれらの解析の結果から得られた情報をもとに、より効果的な支援方法となるようASD就労準備プログラムを改定していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の異動や当該医療機関倫理委員会の開催頻度の少なさなどの理由から、調査の準備に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、カルテレビューにより得られたデータの解析を行い、就労継続阻害要因や促進要因について明らかにする。これらの結果をもとに、すでに実施しているASD就労準備プログラムをベースにして、より就労準備性を高められるプログラムを作成する。
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Causes of Carryover |
研究がやや遅れておりプログラム改変にかかる経費を使わなかったこと、諸般の事情により参加予定の学会への参加がかなわなかったことなどが理由である。
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Research Products
(2 results)