2023 Fiscal Year Research-status Report
A Practical Study of Leaders' Communication in Teleworking
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22K03178
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
種市 康太郎 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (40339635)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | テレワーク / リーダーシップ / 職業性ストレス / ワーク・エンゲイジメント / キャリア / 組織社会化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は以下の2つの調査研究を行った。 (1)テレワークにおける若年就業者の組織社会化に関する調査研究 調査対象:22-29歳の大学卒業以上の新卒採用である企業従業員1098名。調査は組織社会化尺度,「職場の一体感」尺度,上司コミュニケーションの質尺度,精神症状尺度(K10),ワーク・エンゲイジメント尺度,離職意思尺度(TIS-6),基本属性,テレワーク状況に関する質問を行った。結果,テレワーク頻度にかかわらず「職業的社会化」は勤務年数が長いほど社会化がなされていた。「文化的社会化」には交互作用がみられ,1年目のテレワーク頻度が「低頻度」の群は「テレワークなし」「高頻度」の群よりも社会化がなされていた。パス解析の結果,「上司コミュニケーションの質」は「組織社会化」へ弱い正のパス,「職場の一体感」へ中程度の正のパスを示した。「職場の一体感」「上司コミュニケーションの質」は「ワーク・エンゲイジメント」へ弱い正のパス,「精神症状」「離職意思」へ弱い負のパスを示した。以上のことから、「上司コミュニケーションの質」は「組織社会化」を促し,「ワーク・エンゲイジメント」を高め,「精神症状」「離職意思」を低める可能性が示唆された。 (2)テレワークにおける上司のコミュニケーションと部下の精神的健康度との関連に関する研究 テレワーク業務を主とするコンサルティングファームA企業の社員91名 。調査は、上司コミュニケーションの質尺度, 上司によるサポート尺度,上司との目標一致尺度,ワーク・エンゲイジメント尺度,新職業性ストレス簡易調査票,基本属性, テレワーク状況に関する質問を行った。重回帰分析の結果,「上司のコミュニケーションの質」が高いほど, 「ワーク・エンゲイジメント」が高い傾向を示した。職位別・男女別の分析では,職位低群または女性の方が上司による関わりの影響が大きいことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度はテレワークに関する2つの調査研究を実施できた。これらの調査研究についての研究発表が行えていないので,2024年度中に発表し,論文としてまとめたい。 また,あらたな研究課題も見つかったため,2024年度において追加で調査研究を行い,研究課題を十分に検討したい。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である2024年度は,以下の2つの研究を計画している。 (1)中途採用者に対する社会化戦術とテレワークの関連について 中途採用者に対する組織からの働きかけ(社会化戦術)におけるテレワークの影響に着目し,組織社会化,情緒的コミットメント,精神的健康,ワーク・エンゲイジメント,離職意思との関連を検討する。 (2)テレワークにおける個人特性、上司のコミュニケーションの質、精神的健康度、ワーク・エンゲイジメントの関連性についての研究 テレワークは従業員にとって仕事への集中力向上や仕事のオンオフがしやすいという利点がある一方、集中力低下や仕事のオンオフがしにくいことも報告されている。そのため、個人特性が関係している可能性が指摘されている。そこで,テレワークにおける個人特性(性格特性、セルフ・リーダーシップ)と上司のコミュニケーションの質(効率性、協調性、正確性)との関連性,それらと精神的健康度、ワーク・エンゲイジメントの関連性について検討する。
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Causes of Carryover |
調査の一部を次年度に回したため16,212円の差額が生じた。
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