2023 Fiscal Year Research-status Report
数論的位相幾何学に基づく数論的場の量子論の構築と絶対幾何学との融合
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22K03270
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森下 昌紀 九州大学, 数理学研究院, 教授 (40242515)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 結び目 / 素数 / 力学系 / 場の理論 / Wittベクトル |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年の後期(10月~2024年4月)はサバティカルをいただき、諸外国の数学者を訪問して研究交流を行った。以下に、この期間の研究交流を通じて得た研究成果の概要をまとめる。 ・Dohyeong Kim氏と数体におけるトリプルべき剰余記号の研究を行い、数論的Chern-Simons不変量の計算にアイディアを得て、Redei、天野-水澤-森下のトリプル記号の新しいコホモロジー的解釈を得た。・A. Venkatesh氏、M. Kapranov氏に示唆を受け、数体の整数環上のスピン構造、交差形式とまつわり形式の数論的類似、Deligneペアリングの数論的類似について考察した。・C. Deninger氏に示唆を受け、同氏が構成した整数環に付随する無限次元力学系の構造について、数論的位相幾何学における3次元的描像との関係を考察した。・Y. Zhao氏のエタール メタプレクティック被覆の理論を用いて、Minhyong Kim氏が構成した数論的Chern-Simons理論の別の構成を研究した。 ・J.A.Alvarez Lopez氏と葉層力学系に対するLefschetz跡公式、力学系のゼータ関数の葉層コホモロジーによる行列式表示について研究した。・J. Borgerに示唆され、big Wittベクトル環、有理Wittベクトル環とDeningerの力学系、一元体上の幾何学、量子トポロジーとの関係について考察した。また、A. Connes、K. Consaniに示唆され、数論的位相幾何学と非可換幾何学の関係について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
サバティカル中に諸外国の数学者との交流を通して、非常な刺激とアイディアをいただいたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度のサバティカル中に諸外国の数学者との交流を通じて得た刺激、アイディアを論文という形にまとめること。
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Research Products
(12 results)