2023 Fiscal Year Research-status Report
磁場と電場印加による微細構造表面の形状精度を向上する研削・研磨ホイールの開発研究
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22K03869
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
山本 久嗣 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80734409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 均 富山高等専門学校, その他部局等, 特命フェロー (00390435)
池田 愼治 公立小松大学, 生産システム科学部, 准教授 (50361126)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 磁気混合流体 / 磁場・電場 / 精密研磨 / 平面研磨 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では磁気混合流体(以下MCF)加工液を用いた加工表面の形状精度に優れた研削加工と研磨加工の機能を有する電磁場印加型研削・研磨ホイール(以下,EMFホイールと呼ぶ)を開発し,その基本的加工特性を明らかにする.具体的には,EMFホイールの往復運動下における磁場のみ,ならびに磁場と電場を同時に印加した際の加工除去量特性,加工深さの分布特性,表面粗さ,および,電流特性を明らかにする. 実験装置は工具に回転を与えるモーターとそのトルクを計測する回転トルク計を有する動力部とワーク固定部を工具に対して前後に動かす電動アクチュエーター部で構成されている.工具は同極を向かい合わせに設置された永久磁石は樹脂製の絶縁体を挟み込み,さらにその外側から樹脂円板を積層された状態で固定されている.また,両リング状永久磁石はSUS製の工具軸を介して通電可能な仕組みとなっている.リング状永久磁石間は樹脂円板により絶縁されているために,この2つの磁石に高電圧がそれぞれ印加されることで磁石間に電場を形成することが可能となる. これまでの実験で多くの知見が得られており,特に工具,ワーク間距離 d = 0.6 mmにおいて①今回開発したホイール装置における平面の加工能率は磁場のみ,磁場と電場を同時印加に関わらす加工時間回転数の増加に伴い低下することが明らかになった。しかしながら②磁場電場同時印加時の加工能率は磁場のみのものよりも良く,かつ表面の平滑化が行われていることが明らかになった.今後この現象については詳細に調べる必要があると考える.そして,③磁場電場同時印加時における長時間研磨(t = 60 min)においては,加工液の著しい乾燥が起こり,加工トルクが一時的に急増することが確認された.加工量とトルクから加工特性を明らかにするべく次年度はこの現象に関するアプローチを実施予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装置の不具合調整に時間を割くことになったが,加工時の回転トルクを測定できるようになり,より確かな基礎データを習得できる環境となった.
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Strategy for Future Research Activity |
工具とワーク間隔を実験パラメータとして種々加工特性を取得し,本装置の加工特性を明らかにするとともに,形状を有するワークへの加工特性を明らかにする.
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Causes of Carryover |
原材料費高騰のためワーク材購入を保留したため.
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Research Products
(2 results)