2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a design method for high-power ultrasonic transducers using topology optimization
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22K03994
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 有司 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (40725123)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | トポロジー最適化 / 強力超音波 / 有限要素法 / 密度法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、材料制約のなか所望の目的関数を最大化・最小化する構造中の空隙を含めた材料配置を自由に配置する構造最適化手法の一つであるトポロジー最適化を利用した超音波振動子の設計支援フレームワークの構築をめざしている。今年度は、トポロジー最適化を用いた大型振動工具の設計を通して、最適化フレームワークに必要な目的関数・制約条件を明らかにする点について検討を実施した。二次元的な大型形状振動子についてその出力面が平坦に振動するような振動子形状の出力を目的とする。 はじめに、(1)よく知られている動剛性に関する最適化目的を使用する場合の検討をした。これは指定した部位の振動を最大化する手法であり、母材において振動が小さい部位に最適化対象を指定することである程度の平坦化が得られた。 つづいて、(2)母材状態におけるある程度平坦なモードを駆動周波数に近づける方法の検討を実施した。本手法は確かに平坦な振動を示す対象モードの周波数は駆動周波数に漸近することが明らかになったが、この過程で平坦性がある程度損なわれることが明らかとなった。 そして(3)(1)の手法を発展させ、複数の対象部位を指定した上でこれらのうち振動が最小となる部位を最適化対象とするMINMAX法を利用した最適化手法を開発し、最適化結果の上では同相かつ平坦に振動する形状を得ることができた。また、最適化結果を実際の形状として出力した場合の性能について比較検討を実施した。 これらにより、大型振動子設計に必要な目的関数・制約条件についての概ねの方針建てが完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R4年度実施計画における、大型振動工具に関するプログラムの目的関数および制約条件の選定が完了し、実際形状の設計の前段階まで実施が完了した。 実際形状の設計における数値計算により、解決の必要のある問題が発生したため、R5年度計画のとおりプログラム修正を実施する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度研究の実施により、これまでトポロジー最適化に採用していた密度法は、歴史的によく知られた手法であるが、密度により記述された結果と実際に作製するために得た形状との間に大きな性能差が生じることが明らかになった。このため、R5年度はトポロジー最適化において比較的新しい最適化手法であるレベルセット法による最適化を検討する。これは最適化進行において実際形状と等しい条件で解析するため上記の問題の回避が期待される。
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Causes of Carryover |
今年度もコロナウイルス感染防止の方策のため、国際会議および超音波研究会においてオンライン開催となったため、この分の出張費が不必要になったため。 R6年度のファイルサーバーの容量を上げるのに充てる予定である。
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Research Products
(6 results)