2023 Fiscal Year Research-status Report
協働ロボットの表面に巻き付け可能な紐状近接覚・触覚センサ
Project/Area Number |
22K04021
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
辻 聡史 福岡大学, 工学部, 准教授 (40632021)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ひも状センサ / 協働ロボット / 近接覚センサ / 触覚センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、協働ロボットの表面全体を覆うことが可能な近接覚・触覚センサの開発を目的とする。そこで申請者は、センサ構造を紐状にすることにより様々なロボット表面にセンサを容易に実装することを考案した。 今年度は、(1)これまで提案した自己容量測定のみで近接測定から接触測定が可能な自己容量近接覚・触覚センサをひも状で作製した。自己容量近接覚・触覚センサは多層の電極で構成されている。2層以上伸縮性のない電極を用いた場合、内径と外径の関係からセンサを自由に曲げることが難しい課題があった。そこで、電極にスリットを入れることにより、一方方向に曲げることが可能な構造を提案した。試作したひも状自己容量近接覚・触覚センサにより、近接及び接触測定が可能であることを確認した。(2)これまでに我々が提案した対象までの距離が検出可能なToFセンサと自己容量センサを組み合わせたToF・自己容量複合センサをひも状構造にすることを試みた。試作したひも状ToF・自己容量複合センサを平面及び曲面に配置して、非接触から接触まで測定可能なことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画であるひも状自己容量近接覚・触覚センサの作製及びロボットアームに実装することを実現し、その有用性を示した。また、ひも状ToF・自己容量複合センサを作製した。従って、「(2) おおむね順調に進展している。」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は主にひも状ToF・自己容量複合センサの開発を行う。これまでにToFセンサと自己容量センサを組み合わせた小型のToF・自己容量複合センサモジュールを作製し、多数のToF・自己容量複合センサモジュールをロボットアームに実装した。これまでの研究成果をベースに、ToF・自己容量複合センサをひも状にすることにより、様々なロボット表面に容易に実装可能にする。作製したひも状ToF・自己容量複合センサをロボットアームに実装し、ロボットアーム表面における近接における対象の測定及び接触状態の測定を行う。測定したデータをもとにロボットアームを制御し、センサの有用性を示す。 研究成果は国内外の学会発表及び論文にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
研究が順調に進み、予定よりも試作回数が少なくて済んだため、余剰金が発生した。 計画書に記載した内容に加えて、新たな可能性を検討するためのセンサの設計および試作のための経費に割り当てる。
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