2022 Fiscal Year Research-status Report
アルカリ水のパルス電気分解における気泡の生成・離脱と動作波形の同時観測
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22K04074
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
大嶋 伸明 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 講師 (50564811)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | パルス電気分解 / 水素製造 / アルカリ水 / 気泡形成と離脱 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題はパルス電力よってアルカリ水溶液を電気分解した際の電圧・電流波形と気泡の形成・離脱を同時に観測し、電気分解に適した波形パターンを見出し、電気分解による水素製造のエネルギー利用効率を高めることを目的としている。今年度は、本実験に適した電解セルの検討を行い、ホフマン型電解セルで実験を行うことを決定した。電解質は水酸化ナトリウムとし、電極は白金めっきチタン電極とすることとした。また、立ち上がりは遅いが、波形の制御性に優れたプログラマブル直流電源を導入し、様々な波形パターンで電気分解を行った。電気分解は10分間行い、電流と電圧波形をオシロスコープで観測して投入電力を算出し、10分後に生成され水素の体積を測定し、これらから単位体積の水素を生成するのに消費したエネルギー(水素生成エネルギー)を算出した。その結果、周波数とdutyは高く、立上り時間は短い電圧波形を用いることで、直流電気分解よりも水素生成するエネルギーが低くなることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
電解セルの選定において、再現性を得られる実験技術の習得に時間を要してしまった。また次年度購入予定の高速度カメラの打ち合わせを行う予定であったが、新型コロナウィルスの感染拡大による大学への入構制限があり実現できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得られた結果から、より高い周波数かつ早い立ち上がり時間が実現できる電源の必要性が確認できたため、このようなパルスパワー電源の開発を行う。また、電気分解時に発生・離脱する水素の気泡を高速度カメラを用いて撮影し、同時に電圧・電流波形をすることで最適な波形について検討を行う。
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