2023 Fiscal Year Research-status Report
障害物環境における隊列の柔軟性と連結性を考慮したロボット群のロバスト分散予測制御
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22K04171
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
福島 宏明 京都先端科学大学, 工学部, 教授 (40377015)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ロボット群の制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,遠隔地で作業する移動ロボット群に必要不可欠な機能である,障害物環境で状況に応じて群れの形を変え,一部が分離することなく目標地点まで到達させる問題を考える.従来からこの問題に対する制御法が提案されているが,ロボットの位置関係などに関する様々な不等式制約の境界付近での応答の劣化や,モデル化誤差による制約違反,群れの形状変形や移動が迅速に行えない,といった課題が残されている.これらの問題を解決するために,本研究では予測情報やモデルの不確かさを考慮することにより,ロボット間で協調的に速度調整を行って制約違反を未然に防ぎ,群れのネットワーク構造を迅速に変化させて移動する新たな制御法を構築し,陸上ロボット群とドローン群を対象とした実機実験により有効性の検証を行うことを目的とする.昨年度は,制御バリア関数の考え方に基づき,他のロボットの現在速度から導出した速度制約を導入することにより,他のロボットの未来の動きを考慮することを目的とした制御手法を提案した.今年度はこの制御手法を,最適解がない場合も考慮したソフトな制約条件を用いて,ドローンを用いたシミュレーションにより有効性を検証した。また,新たに動的障害物を考慮した制御手法も提案した。この手法は単一のドローンに対するものであるが,複数のドローンを用いた予備的なシミュレーション,および実験を行い,良好な結果を得た。これらの結果は国際会議に投稿中,学術雑誌に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動的障害物を考慮した制御手法の基礎となるアルゴリズムを構築し,予備的なシミュレーション,実験を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度提案した動的障害物を考慮した制御手法を基礎として,ネットワークの連結性を考慮したロボット群の制御手法を構築する。
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Causes of Carryover |
2024年度に想定よりも多くの海外渡航費が必要になる可能性が出てきたため,2023年度の支出を少しおさえて,2024年度に繰り越した。2024年度に状況を見ながら支出する。
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