2022 Fiscal Year Research-status Report
広域を対象とした地震動計算手法の検証のための3次元地震動解析手法の開発
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22K04299
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
本山 紘希 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 講師 (00732281)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 地盤モデル / 非線形解析手法 / 地震応答解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題内で取組む内容は、広域の地震動評価のために開発してきた地盤モデルを検証するための、詳細な3次元地盤モデル構築手法ならびにその解析手法の開発である。また、これらを用いての実際の検証作業が続く。 初年度は、実サイトに適用可能なモデルの構築方法を検討した。具体的には、ある特定の地点に対して近傍のボーリングデータからモデルを構築し、周辺地盤との整合を検討している。100m程度の近傍のボーリングデータを使用しても、不整合が強い場合も多いことが分かった。計画時の想定よりモデル化が困難であることが分かった。これに対して、モデル化に適切な区画分けと平滑化を行う方法を考案している。これに則り、モデル構築アルゴリズムを試作した。 同時に、比較的規模の大きくなるモデルの非線形地震応答解析を実施するための解析手法の開発も実施している。剛性を一定とした場合に、材料構成則が通常の弾塑性構成則と等価になるような仮想的な応力を導入し、その仮想的な応力を用いた非線形の収束計算方法を考案している。プログラムへの実装作業にも着手しており、簡単な条件においての検証まで実施した。 実際のデータに適用してモデル化・計算を実施するための手法を考案し、一部、検証のために実装したというのが実績のまとめである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に対して困難な部分があったが、手法としては解決し、本年度実施する実装や計算作業の準備は整っている。また、計算手法に関しては前倒しの検討も代わりに実施している。そのため、おおむね順調に進展していると整理した。
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Strategy for Future Research Activity |
考案したモデル化手法の実装を完成させ、実データに適用し、3次元の地盤モデルの構築を行う。また、実際に地震応答解析を実施し、3次元の効果について分析する。 考案している計算手法についても、可能な段階で適用し、計算パフォーマンスについて検討を行う。
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Causes of Carryover |
計画に示した通り、予算の使用において、計算機の導入を最優先している。要求に対しての減額を考慮して、2年目以降の予算と合わせて計算機を購入する予定としている。
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