2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Protective Coating Degradation Model via Electrochemical Measurement Techniques
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22K04557
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
林原 仁志 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (20511588)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 塗膜下腐食 / 塗膜劣化 / 塗装寿命 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、環境因子及び塗膜初期性能をパラメータとするバラストタンク防食塗装 の経時変化(劣化)進行モデルを構築することである。特に、厚い塗膜下で腐食が進行する初期段階では、腐食が低速度で進行し、かつ環境の変化によってその速度が変動すると考えられるため、従来法での検出が難しく、新たな評価法の開発が必要である。塗膜下に電解質を塗布することにより、塗膜下腐食の速度を試料に交流電圧を印加する電気化学インピーダンス(EIS)法により評価可能とする技術開発を行い、従来手法では計測できなかった、膜厚が300μm程度と厚いバラストタンク塗膜下の腐食速度評価を行う。 今年度は、EISによる塗膜下腐食モニタ手法を、バラストタンク塗装系へ適用する検討において、塗装鋼板を、塗膜フクレを促進可能な温度勾配試験 に供するための温度勾配試験装置の設計を行うと共に、発生したフクレ内部溶液を採取して、溶液組成・濃度を蛍光X線分析装置(XPS)により評価するための採取方法検討を行った。また、鋼板を樹脂埋めし、電解質及び塗料を塗布することで作成した塗膜下腐食モニタセンサに対する、ポテンショスタットとFRAボードを組み合わせた計測システムを構築した。本計測システムは、ネットワークを通じて遠隔的にモニタリング及び設定変更ができるものとした。この他に、塗膜を通じた酸素透過率の環境依存性についてデータを取得するため、フィルム酸素透過率計による単離膜の測定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
温度差試験装置の設計製作に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、早期に温度差試験装置の製作に着手して遅れを回復すると共に、その後の研究計画に沿って研究を実施する。
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Causes of Carryover |
温度差試験装置の製作が遅れているためであり、同装置製作及びその試験用消耗品として使用する計画である。
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