2022 Fiscal Year Research-status Report
サプライ・チェインを全体最適化を目的とした革新的フレームワーク
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22K04574
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
久保 幹雄 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (60225191)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | サプライ・チェイン / モジュール / 実際問題 / 実データ / アルゴリズム / ソルバー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,サプライ・チェインで重要な個別モデルを,なるべく多くの実際問題をカバーするように一般化したモデルを定義し,それを効率的に解くためのアルゴリズムならびにソルバーの開発を行う.そして,個別最適化モデルを有機的に結合しモデル間のデータのやり取りを明確化することによって,全体最適化を「目指す」システムを構築し,実際問題におけるサプライ・チェインの全体最適を目指している. 4月よりビデオ会議を利用して,多くの企業とオンラインにて意見交換を数十回にわたり行った.現場にも赴き,企業が抱えている問題を明らかにした.この意見交換や現場での考察を基に,一般的な企業が抱えている問題を洗い出した. また,今まで共同研究を行ってきた多数の企業より,生データを提出してもらい,意見交換を重ねて,データの整合性を計り,実データを得ることに成功した.この実データを基に(擬似)実際問題例を多数作成した. 並行して,ソルバーの基礎となるアルゴリズムについて過去の研究を精査した.そして(擬似)実際問題例ならびにベンチマーク問題例に対してソルバーのテストを行い,ABC分析とランク分析問題,在庫最適化問題,安全在庫配置問題,ロジスティックネットワーク設計問題,需要予測問題,スケジューリング最適化問題,サプライ・チェイン・リスク分析問題,シフト最適化問題,ロットサイズ最適化問題,サービスネットワーク設計問題,収益管理問題,配送計画問題について有効性を確認し,実装している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サプライ・チェインで重要な個別モデルを,なるべく多くの実際問題をカバーするように一般化したモデルを定義し,それを効率的に解くためのアルゴリズムならびにソルバーの見直し,開発を行った.また,様々な企業と意見交換を長期間にわたって行い,多くのデータ提出の協力を得た.このデータを使ってソルバーの整合性を確かめた.
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Strategy for Future Research Activity |
ソルバーの個別最適化を高速に行うための最適化エンジンを開発する.また,個別最適化モデルを有機的に結合しモデル間のデータのやり取りを明確化し,データの受け渡しをおこないながら全体最適化を目指す. また共同研究を行っている企業より,更なるデータの確保を実現したい.
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Causes of Carryover |
計画書では,2名の研究補助者を雇用すると記載していたが、非常に優秀な者が雇用できたため,研究補助者を1名とした.このため,当初予定していた人件費が予想より下回った。翌年度においても,この研究補助者を雇用し本研究の補助してもらう予定である.
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Research Products
(4 results)