2023 Fiscal Year Research-status Report
サプライ・チェインを全体最適化を目的とした革新的フレームワーク
Project/Area Number |
22K04574
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
久保 幹雄 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (60225191)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | サプライ・チェイン / 実務 / 実データ / アルゴリズム / ソルバー / 最適化 / 全体最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,サプライ・チェインで重要な個別モデルを,なるべく多くの実際問題をカバーするように一般化したモデルを定義し,それを効率的に解くためのアルゴリズムならびにソルバーの開発を行う.そして,個別最適化モデルを有機的に結合しモデル間のデータのやり取りを明確化することによって,全体最適化を「目指す」システムを構築し,実際問題におけるサプライ・チェインの全体最適を目指している. 2022年度は,様々な企業に協力をしてもらい提供してもらった実データで,ABC分析とランク分析問題,在庫最適化問題,安全在庫配置問題,ロジスティックネットワーク設計問題,需要予測問題,スケジューリング最適化問題,サプライ・チェイン・リスク分析問題,シフト最適化問題,ロットサイズ最適化問題,サービスネットワーク設計問題,収益管理問題,配送計画問題について,ソルバーの整合性を確かめ有効性を確認,実装している. 2023年度は,整合性を確かめ有効性を確認したこれらのソルバーに対し,既存の最適化エンジンの見直しや,新たなs作成したソルバーに対して最適化エンジンの開発を行った. そして,2023年度初めに企業に協力を仰ぎ,提出してもらった新たな実データを整理し用いて,実験を行った.最適化エンジンが実装されている個別のモデルに対し,全体最適化を「目指す」システムを構築するため,長期意思決定モデル,中期意思決定モデル,短期意思決定モデルを有機的に結合し,必要なデータ項目を規格化した.これらの複合モデルに対しても,実験を行い,性能評価を行っている. また,現在も多種にわたる企業と意見交換をし,現場によって,様々な問題点があると再認識した.更なる実データの提供を受け,分析し実験することを継続している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
整合性を確かめ有効性を確認したソルバーに対し,個別最適化を高速に行うため,最適化エンジンを開発した.エンジンの開発と平行して,2023年度初めに企業に協力してもらい,提出してもらった新たな実データを用いて,実験を行った.また,個別の最適化モデルを有機的に結合し,必要なデータ項目を規格化,モデル間での受け渡しを行いながら「全体最適化を目指す」システムを構築している.昨年度より継続して,様々な企業と意見交換をし,モデル化における現場での問題点を再認識した.
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Strategy for Future Research Activity |
個別の最適化モデルにおいて有機的に結合し,必要なデータ項目を規格化および受け渡しを行い複合モデルについての最適化を行っている.範囲をさらに広げ,全体最適化を「目指す」システムの構築を進めているので、さらなる(擬似)実際問題を扱いテストを行い,企業から提出してもらった実データを範囲を広げて用い,実験を行う予定である.
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Causes of Carryover |
研究補助者として非常に優秀な者を雇用していたが,大学の規約によりその研究補助者が半年間の雇用止めとなった.そのため,予算の配分を見直すこととなり,人件費が予定していた額より下回ることになった. しなしながら,研究補助者が非常に優秀であり,本研究に必要不可欠なため,引き続きこの者を雇用し本研究の補助を行ってもらう予定である.
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Research Products
(5 results)