2023 Fiscal Year Research-status Report
河川管理のための光ファイバ堤防越水および河川水濁度センサについての研究
Project/Area Number |
22K04660
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
木原 満 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 教授 (10804875)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 光ファイバセンサ / 河川管理 / 濁度 / 浸水 |
Outline of Annual Research Achievements |
河川堤防越水センサに関して、昨年度の研究の結果、光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサが有効であることを実証した。そのため、今年度はもう一つの研究テーマである河川水の濁度測定のための研究を行った。具体的には、泥水の濁度測定の前に、光ファイバセンサを用いて様々な水溶液の屈折率が測定可能かを検証した。検証した光ファイバセンサは、光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサと光ファイバの外径の一部を加熱延伸して作製したマイクロファイバの2種類でである。また、測定用の試料液は、初期にショ糖水溶液を使用したが、濃度60%以上になるとショ糖が水に溶けなくなるため、試料液としては不適切であった。そのため、5種類の異なった屈折率を持つ市販のシリコーンオイルを購入し、試料液として実験に使用した。 実験の結果、マイクロファイバでのシリコーンオイル測定では、屈折率が1.45以下の試料液の屈折率は測定可能であったが、1.45以上の屈折率の試料液は測定できないことを確認した。一方、光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサでのシリコーンオイル測定では、屈折率1.45を境に光学特性が変化するが、屈折率が1.45以下でも1.45以上でも試料液の屈折率を測定できることを明らかにした。以上の結果から、屈折率の範囲が広いことが考えられる泥水の濁度測定には、光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサが有効であることを確認した。現在は、この光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサで泥水の濁度測定が可能かを検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は、越水センサについて、光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサが浸水を確実に検知できることを検証した。 令和5~6年度は、河川水の濁度センサを重点的に検証する予定で、令和5年度の研究で、同じ光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサが試料液の屈折率を測定できることを確認した。令和6年度は、本センサで泥水の濁度が測定できるか検証予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度と令和5年度の研究で、光ファイバコネクタを用いたファブリーペローセンサが河川堤防越水測定にも、液体の屈折率測定にも有効であることを実験で明らかにした。 令和6年度は、本センサを用いて、河川水の濁度測定のために泥水の濁度測定が可能か検証する。具体的には、各種の濃度の泥水に光ファイバセンサを浸し、センサの透過損失と反射減衰量の両方を測定し、どちらが有効であるか実験で検証する。また、泥水の濁度結果は令和4年度に購入した市販の濁度計TSS Portableの測定結果とも比較し、光ファイバセンサの測定結果と市販の濁度計の測定結果の違いを考察する。
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Causes of Carryover |
当初購入を予定した光ファイバコネクタや光ファイバ素線などの実験用消耗品が少なくすんだため。次年度は、学会発表のための出張費として支出する予定である。
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Research Products
(2 results)