2023 Fiscal Year Research-status Report
Manufacture process on high-strength and ultrafine-grained pure titanium by single-pass heavy-strain thermomechanical treatment
Project/Area Number |
22K04762
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Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
朴 亨原 公立小松大学, 生産システム科学部, 准教授 (70761021)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 超微細粒純チタン / 大ひずみ加工熱処理 / 加工誘起相変態 / 再結晶 / 動的冶金現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は,1パス大ひずみ加工熱処理プロセス(圧下率70~90%)による純チタンにおける超微細粒の形成メカニズムの解明や製造プロセスの構築にある。加工熱処理プロセスを用いて純チタンの結晶粒を超微細化するためには,温度,ひずみ,ひずみ速度,冷却方法の主なパラメータ制御が重要である。特に温度は相変態に影響を及ぼすため,組織微細化に大きく影響する。したがって加工熱処理による純チタンの超微細粒の形成メカニズムとして,1) 相変態温度付近での加工誘起動的相変態,2) 相変態温度以下での動的再結晶によることが考えられる。 2年目には1年目の結果を踏まえて加工温度700~1000℃,圧下率70%に固定し,ひずみ速度を0.1~10/sに変化させながら,ひずみ速度による超微細粒の形成可能性について探求した。その結果,加工温度700・800℃では,ひずみ速度0.1/sと10/sの流動応力の変化が大きく異なった。ひずみ速度10/s,加工温度700・800℃の流動応力は,加工硬化型が主な変形挙動として観察される。一方でひずみ速度0.1/sでは,動的軟化が生じた。加工温度800~900℃では,動的再結晶,動的回復,加工誘起動的相変態(α<->β)が混合して変形する傾向が見られた。加工温度700℃では,1umほどの再結晶粒と延伸組織を形成しており,動的再結晶より超微細化した。特にひずみ速度10/sの方が微細粒の形成に有効だった。超微細粒を形成するためには,βトランザス温度以下の領域で高速加工を行い,動的再結晶を活用することが有効であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の計画通り,加工温度700~1000℃,圧下率70%に固定し,ひずみ速度を0.1~10/sに変化させながら,ひずみ速度による超微細粒の形成条件について探索を行った。超微細粒の形成には,βトランザス温度以下の領域で動的再結晶を活用するのが有効であることが分かった。また,ひずみ速度が速いほど,より顕著に超微細化が進むことも明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目にはこれまでの結果を踏まえて,βトランザス温度以下の加工温度800℃,圧下率70%に固定し,ひずみ速度を50~200/sに変化させながら,高速熱間圧延を想定した条件で超微細粒の形成可能性について探求する。また,機械研磨とEBSD分析では,純チタンの研磨面に酸化物やスミアリングの影響で組織が精密に分析できなかったため,電解研磨とEBSD分析を検討する。さらに,有限要素解析を活用して高速加工中の試験片内部の温度,ひずみ,ひずみ速度の変化について検討を進める。
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