2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of Complex Solar-Cavity for Solar-Pumped Laser
Project/Area Number |
22K04973
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
大久保 友雅 東京工科大学, 工学部, 准教授 (50431995)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 太陽光キャビティ / コーン型キャビティ / MCPC型キャビティ / レーザ出力 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度に本研究で用いた太陽光励起レーザ装置は,太陽追尾装置内に設置されたアクリルミラーを用いてフレネルレンズによって集光される太陽光を90°に反射させて光軸を水平にしている.これによって安定的な実験を可能としたが,メートル級のサイズのフレネルレンズとアクリルミラーとを調整しなければ焦点に適切な太陽の像が出来ない.従来はフレネルレンズの焦点にできる像の位置を目視で確認しながらアクリルミラーの角度の調整を行っていたが,一次集光系の損失が48.8 %と大きいことが問題点であった.そこで,一次集光系の損失の減少を目指し,ガイドレーザを用いることにより,フレネルレンズに合わせてより合理的なアクリルミラーの角度の調整を行う手法を開発した.この調整手法によって,一次集光系の損失を7.4 pt減少させることに成功した. また,本研究では太陽光励起レーザの二次集光系として,太陽光キャビティを用いている.そこで,75 mmコーン型太陽光キャビティと50 mm MCPC型太陽光キャビティを実際に製作し,レーザ発振させる実験を行うことによって先行研究で用いた50 mmコーン型太陽光キャビティとの比較を行った.その結果,75 mmコーン型太陽光キャビティを用いた際の最大レーザ出力は15.2 Wであり,50 mm MCPC型太陽光キャビティの最大レーザ出力は9.8 Wであった.これらの結果から,先行研究で用いた50 mmコーン型太陽光キャビティと比較してレーザ出力を最大で1.4倍に向上させることに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り設計から実験のフェーズに移行することが出来ており,かつレーザ出力の向上が確認出来ていることから,概ね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
更なる集光系の最適化と作製,実験を行うことにより,出力の向上を目指す.具体的には,これまで媒質やキャビティのコストを削減するために,それらの長さを50mmと75mmに制限していたが,これを100mmまで延ばした検討を行う.これにより,レーザー媒質による太陽光の吸収パワー密度を低下させずに,総吸収パワーを向上させることを目指す. また,ここまでは集光系のみに注目して設計・最適化を行ってきたが,今後はレーザ媒質にも着目して最適化の検討を行う.具体的には,これまでは従来のNd:YAG結晶のみをレーザー媒質として検討していたが,今後はCr3やCe3+ををコドープしたCr/Nd:YAGやCe/Nd:YAGの結晶やセラミクスをレーザー媒質として検討を行う.これにより,より高い太陽光の吸収効率の実現を目指す. これらの取り組みにより,最終的には従来の世界記録である31.5W/m2を超える40W/m2以上の効率が得られる出力40W級の太陽励起レーザーシステムの開発を目指す.
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Causes of Carryover |
太陽光キャビティの作成には,在庫していたアルミ材料を用い,加工には東京工科大学が現有する加工機を用いたため,費用が発生しなかった.更に,レーザー媒質の試作までは間に合わなかったため,レーザー媒質を試作する費用を繰り越すこととなった. そのため,2024年度は繰り越した予算を複雑な形状の太陽光の集光系の製作や,レーザー媒質の試作に使用予定である.
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Research Products
(5 results)