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2022 Fiscal Year Research-status Report

アズレンの双極子と典型元素を鍵とする湾曲分子の創製

Research Project

Project/Area Number 22K05068
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

村藤 俊宏  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40253140)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsアズレン / 双極子 / 典型元素
Outline of Annual Research Achievements

令和4年度はまず種々のハロアズレン誘導体のリチオ化反応を用いて、湾曲分子の骨格となるニクトゲン前駆体を合成し、X線結晶構造解析により結晶構造と分子構造を明らかにした。それぞれのアズレニル基のπ平面が互いに直面しないように中心原子と炭素原子間の結合が適度に回転してアズレニル基が互いに捻れた配置を取っていることがわかった。また、超原子価ニクトゲン化合物への誘導も検討した。次に、様々な求電子試薬を用いて前駆体分子のアズレン骨格間の架橋による共役系の拡張を検討した。中心原子と炭素原子間の結合が切断される副反応が進行し、用いる求電子試薬や反応条件、およびアズレニル基に導入した置換基によってその割合が変化した。一方、もう一つの展開として、ジアズレニル骨格を有するボリン酸誘導体のホウ素原子上でのアリール基導入反応を、様々な有機金属試薬を用いて検討した。反応に用いた塩基がホウ素原子に配位することと、置換反応生成物の安定性がアズレン骨格の置換基効果に大きく左右されることがわかった。さらに、リチオ化配向性基と架橋ユニットの両方の役割を兼ね備えた置換基を導入したアズレン誘導体を合成し、リチオ化の検討とホウ素ならびにニクトゲンの導入を検討した。リチオ体の発生を重水素化実験で確認した。ホウ素導入反応が進行し、目的のボリン酸が生成するが、単離精製中に分解するものがあるため、今後はこれらの化合物を安定化するための方法を検討する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

湾曲分子の前駆体となる典型元素化合物の合成と単結晶X線構造解析に成功した。また、目的分子の合成を達成するための合成計画の目処が立った。以上により、上記区分に該当すると判断した。

Strategy for Future Research Activity

立案した合成計画に沿って目的分子の合成を速やかに達成し、分子構造を単結晶X線構造解析により明らかにするとともに、物性を評価する。

Causes of Carryover

(理由)購入した消耗品の支払額が予定金額より安くなったことと、化合物の合成に要した試薬類や溶媒類の消費量が当初の見込みよりも少なくて済んだため、残額が生じた。
(使用計画)合成実験に必要な消耗品の購入に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] N-アズレニルボリルアミン類の構造特性および反応性2022

    • Author(s)
      西川七海、村藤俊宏、三方裕司、上條 真、成田昌弘、谷 文都
    • Organizer
      第32回基礎有機化学討論会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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