2023 Fiscal Year Research-status Report
がんシグナル分子PKM2の核移行制御機構の構造基盤
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22K06104
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
松浦 能行 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (10402413)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 核移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
PKM2が翻訳後修飾依存的に核移行受容体と形成する複合体について、人工知能プログラムを用いた構造モデリングを行った。その結果、複合体形成の構造基盤に関して、以下の4点を示唆する興味深い結果を得た:(1)PKM2はこの核移行受容体と主に2箇所で結合する;(2)2箇所の結合インターフェースのうちの一つにおいて、翻訳後修飾されたPKM2のアミノ酸残基が核移行受容体との結合に直接関与する;(3)2箇所の結合インターフェースの片方だけでは結合が弱く、安定な複合体形成のためには2箇所の結合インターフェースの両方が必要である;(4)この核移行受容体がPKM2を認識する機構は、この核移行受容体による核移行複合体形成機構としてこれまでに類を見ない新規な機構である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験による構造決定が難航する場合の別のアプローチとして検討していたモデリングアプローチにより、大変興味深い結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに構造モデリングによって得た新規の複合体構造について、変異体作成等による検証を行う。
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Causes of Carryover |
理由:当初予定していたほど、物品の購入に費用がかからなかったため。 使用計画:研究計画の遂行のために必要な、試薬・消耗品などを購入する。
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