2023 Fiscal Year Research-status Report
熱ストレスによるがん悪性化シグナル活性化とその阻害効果
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22K06621
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
齊藤 洋平 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (90411032)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | がん / 熱ストレス / 多核化 / 熱ショックタンパク質 / HIF / VEGF |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、がん悪性化に及ぼす熱ストレスの影響について検証し、それを抑制する方法を開発することを目的とする。前年度まで、低酸素誘導因子HIF1や血管新生因子VEGFの熱ストレス時の発現増加に着目して検討を行ってきたが、本年度は熱ストレスが細胞分裂に及ぼす影響として温度依存的な分裂進行異常や多核化に焦点を当てることで、以下の研究成果を得た。(1) タンパク質凝集アッセイによる検討結果から、分裂期チェックポイント複合体 (MCC) の熱変性の程度は低く、その働きは維持されていると考えられた。(2) 熱ストレスによる分裂進行異常は、細胞を前加温すると抑制されたことから、保護メカニズムとして熱ショックタンパク質の関与が示唆された。(3) 分裂期において、熱ショックタンパク質の1つであるHsp105はMCCと相互作用する。分裂期Hsp105の多くはリン酸化状態にあることを見出した。前年度の成果と (1) と (2) の成果をもとに論文としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱ストレスが多核細胞形成に寄与することを明らかにし、原著論文として受理された。
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Strategy for Future Research Activity |
熱ストレスが分裂異常を介して多核細胞形成を引き起こすことに着目し、熱ストレスがタンパク質変性を引き起こす際の標的タンパク質を同定し、熱ショックタンパク質による保護作用を明らかにする。保護メカニズムの1つとして、Hsp105のリン酸化に着目し、その関与について検討する。
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Causes of Carryover |
必購入予定であった試薬、抗体等を購入せずに研究を遂行できたことにより、次年度使用額が生じた。次年度は、リン酸化部位特異的抗体の使用を予定しており、その費用にあてる。
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Research Products
(2 results)