2023 Fiscal Year Research-status Report
組織特異的ノックアウト手法を用いた骨格筋ジャンクトフィリンのサブタイプ別機能解析
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22K06828
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中田 勉 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (70452141)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨格筋 / ジャンクトフィリン / 興奮収縮連関 / カルシウムチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋の興奮収縮連関は、細胞膜上のL型Ca2+チャネルと、筋小胞体膜上のリアノジン受容体が協調することで引き起こされる。L型Ca2+チャネルとリアノジン受容体が共局在することは,電気信号をカルシウム信号に変換するために必須であり、その異常は致死的である。これらの分子が近接する「場」を結合膜と呼び、ジャンクトフィリン(JP)はこの構造を維持する分子である。成熟した骨格筋にはJP1およびJP2の二つのサブタイプが発現しているが、これらの機能的差異の詳細は明らかになっていない。そこで、骨格筋の興奮収縮連関におけるJP1とJP2の生理学的役割を、サブタイプ別に明らかにすることを目的に研究を行った。 今年度はCASAAV法によるJP1とJP2のサブタイプ別ノックアウトの条件検討を行なった。本法はFlox-Cas9-GFPマウスとgRNAをコードしたアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いて、特定細胞種の目的遺伝子を欠損させる手法である。昨年度の実験条件ではノックアウト効率が不十分だったことから、今年度はAAVの投与量およびgRNA配列について検討を行なった。今回、AAVの投与量を5倍量まで増加させたもの、gRNAの配列を3種類ずつ試行し、ウェスタンブロッティングを行なった。しかしどの条件も目的遺伝子の発現に有意な減少は認められなかった。 これまでの実験では成獣マウスを用いてきたが、若齢の方が遺伝子欠損効率が高いことが報告されていることから、今後は若齢マウスでの検討を行う。また、標的遺伝子特異的shRNAを用いたノックダウンについても検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度中にJP1およびJP2の組織特異的ノックダウンを達成する予定であったが、十分な効果が得られなかったため、表現型の解析に進めておらず、進捗が予定よりやや遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
高い遺伝子欠損効率を達成するため、より若齢マウスでの検討を行い、これが達成され次第、生理学的、分子生物学的解析を進める。また、これが困難だった場合、shRNAを用いたノックダウンについても検討を行う。
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Causes of Carryover |
目的の遺伝子改変動物が作製が遅れ、後続の実験を行えなかったため。遺伝子改変動物が作出でき次第、後続実験に必要な試薬・器具の購入に充てる。
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Research Products
(1 results)