2023 Fiscal Year Research-status Report
The regulatory roles of basophils in skin allergic inflammation by using single-cell RNA-seq analysis
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22K07115
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三宅 健介 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 特任助教 (90814533)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 好塩基球 / 単球由来マクロファージ / 分化経路 / 1細胞RNAシーケンス / 炎症収束 / アレルギー / IL-4受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も引き続き、単球由来マクロファージによるアレルギー炎症抑制機構を解明するために、好塩基球依存的に起こる皮膚慢性あれるぎいー炎症であるIgE-CAIの皮膚炎症局所を高感度の1細胞RNAシーケンス(scRNA-seq)にて解析した。前年度までの結果から、単球由来マクロファージは炎症早期と後期で全く異なる遺伝子発現を示し、炎症後期の単球由来マクロファージにおいて死細胞貪食に重要な遺伝子(Gas6, Mertk等)が高発現することが明らかになった。さらに本年度はこの炎症後期単球由来マクロファージが分化誘導されるメカニズムをin vitro, in vivoの両面から解析した。先行研究にて、炎症収束型マクロファージの分化には好塩基球由来IL-4が重要であることが示唆されているこのため、まずin vitroにてLy6C陽性炎症性単球と活性化好塩基球上清を共培養し、フローサイトメトリーにて解析した。その結果、共培養後24時間にて早期単球由来マクロファージが、48時間にて後期単球由来マクロファージが認められることが明らかになった。一方、IL-4受容体欠損マウス由来のLy6C陽性炎症性単球では、早期・後期単球由来マクロファージの分化誘導が認められないことから、早期・後期単球由来マクロファージの分化はIL-4受容体シグナルに依存的におこることが明らかになった。さらに、in vivoにてもIL-4受容体シグナルの重要性を確認するために、マクロファージ特異的IL-4受容体欠損マウスを樹立し、IgE-CAIを誘導したところ、本マウスにおいては後期単球由来マクロファージの割合が減少することが明らかになった。以上から、アレルギー炎症収束を導く後期単球由来マクロファージが、好塩基球由来IL-4に依存的に分化誘導されることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度までで、IgE-CAI炎症局所におけるアレルギー収束型マクロファージの分化経路を1細胞RNAシーケンスの活用により解明し、研究成果をは2024年に2月にNature Communications誌に論文発表したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度までの研究により、炎症性単球から早期単球由来マクロファージ、後期単球由来マクロファージといった分化経路を特定し、論文発表した。今後はさらに、早期単球由来マクロファージから炎症抑制型の単球由来マクロファージへの分化の分子機構に迫るとともに、実際のアレルギー患者にて同様のマクロファージが認められるのかも1細胞解析を行うことで検討する予定である。
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Research Products
(14 results)