2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel anti-gastric cancer drug targeting the Hippo pathway with a thrombin receptor antagonist
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22K07260
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
藤本 大裕 帝京大学, 医学部, 准教授 (50646354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 宏寿 帝京大学, 医学部, 教授 (70451953)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | PAR1 / 胃癌 / アンタゴニスト |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞増殖制御は様々な形で解析が行われたが, 細胞接触や機械的刺激による増殖制御につ いては, まだ不明な点も多い. Hippo 経路はショウジョウバエで発見された接触抑制の鍵となる経路で, ほ乳類にも保存され, 器官のサイズや制御, がん抑制経路として認識されている.Hippo 経路の抑制状態は癌症例で高頻度に認められ, さらに, 上皮間葉転換を誘導し浸潤・転移を高め, 予後の増悪との深い関連が示されており, がん治療において重要な経路となると考えられている. 我々は, ヒト胃癌細胞とトロンビンの関連について研究を続け, トロンビン受容体であるPAR1活性が, Hippo 経路の抑制とそれに伴う浸潤・転移の増悪を示した. そこで,ヒト胃癌細胞でのHippo 経路の下流に位置する転写因子YAP,TAZの不活化とPAR1との関係を詳細に解析し, PAR1拮抗剤でのHippo 経路の制御と期待される効果,およびその効能を適切に評価し,PAR1を介したHippo 経路を標的とする胃がん治療の実現への方策を探求することを目的とした. PAR1アンタゴニストであるSCH79797を用いたマウスの腹膜播種モデルで、抗腫瘍効果を確認した. 今後は, さらに臨床応用されているPAR1アンタゴニストのvorapaxarでの抗腫瘍効果をin vivo, in vitroで検討を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
腹膜播種モデルでの抗腫瘍効果を検討まですすみ, おおむね実験は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は, さらに臨床応用されているPAR1アンタゴニストのvorapaxarでの抗腫瘍効果をin vivo, in vitroで検討を行う.
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Causes of Carryover |
当初は、実験が順調に進まなかったため分子生物学的実験を行うために必要な物品の購入が滞り, 計上していた予算を使用し切れず、未使用額が生じた.しかし, 現在は順調に実験も進み今年度は予定通りの予算を消費できると考えている.
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