2022 Fiscal Year Research-status Report
悪性グリオーマの遺伝子細胞治療に向けたヒト歯髄幹細胞の加工と製剤化
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22K07289
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
池野 正史 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (80298546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 茂 愛知医科大学, 医学部, 教授 (00293697)
武内 恒成 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90206946)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 悪性グリオーマ / 細胞治療 / 遺伝子治療 / 歯髄幹細胞 / HSVtk遺伝子 / TERT遺伝子 / 細胞寿命 / クローン化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の悪性グリオーマに対する自殺遺伝子療法とは、ヒト間葉系幹細胞を利用して自殺遺伝子HSVtkを腫瘍組織へデリバリーする方法であり、これまでにヒト間葉系幹細胞をベースとしたHSVtk保有細胞を株化する基本技術は確立した。本研究ではHSVtk保有細胞の製剤化に向けて歯髄幹細胞に特化し、HSVtk保有細胞株群から抗腫瘍効果の有効性、長期培養に伴う品質安定性などを評価対象として高機能な細胞株を選別することを目的とする。 ウイルスによる遺伝子導入とは異なり、株化に伴い培養期間が長期化するため、腫瘍組織への集積機能を維持するためにはTERT遺伝子による寿命延長は不可欠である。2022年度は、選別対象となるHSVtk保有する細胞群の作製準備段階として、歯髄幹細胞を用いて一連の作製過程を検証するとともに、歯髄幹細胞のTERT遺伝子による寿命延長効果を評価した。その結果、線維芽細胞や臍帯由来幹細胞と比較すると、歯髄幹細胞の寿命延長効果は低く、株化後数継代で増殖速度が遅くなり、細胞形態の変化が生じた。そこで、複数由来の歯髄幹細胞の検討、培養時の脱アセチル化酵素の阻害剤SAHAによる処理、および株化過程の期間短縮の検討をおこなったが、寿命延長効果の向上には至っていない。一方で、細胞種によりTERT遺伝子の効果が異なる原因を見つけるために、TERT導入の前後における遺伝子変動をRNAseqにより解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
自殺遺伝子HSVtkを腫瘍組織へデリバリーするために、HSVtk保有細胞の性質維持は必須である。そのために株化細胞の作製過程において細胞寿命の延長は重要な役割を持つ。製剤化に向けて歯髄幹細胞に特化するため、TERT遺伝子導入による寿命延長効果を検討した結果、線維芽細胞や臍帯由来幹細胞と比較すると効果が低かった。歯髄幹細胞を利用した治療細胞を作製するためには、解決すべき課題が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
治療用細胞は恒久的な細胞増殖は求められていない。細胞株の樹立時点から治療に必要な細胞数を確保するまの一定期間、HSVtkの発現量、および炎症部位や腫瘍組織への集積機能が維持されていることが重要となる。そこで、遺伝子変動の結果を利用してTERTの寿命延長効果を増大させる方法を検討する。 並行して、これまでに初代細胞を不死化する手段として確立された方法を歯髄幹細胞に適用し、正常核型の維持、細胞性質の維持を評価対象として検討する。
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Causes of Carryover |
細胞作製過程の検証にて改善すべき点が生じたため、大規模な細胞作製に至らず、消耗品費の使用額が少なかった。次年度に今年度分の費用を使う予定。
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[Journal Article] Potent bystander effect and tumor tropism in suicide gene therapy using stem cells from human exfoliated deciduous teeth2023
Author(s)
Horikawa M, Koizumi S, Oishi T, Yamamoto T, Ikeno M, Ito M, Yamasaki T, Amano S, Sameshima T, Mitani Y, Otani Y, Yan Y, Suzuki T, Namba H, Kurozumi K
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Journal Title
Cancer Gene Therapy
Volume: 30
Pages: 85-95
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Inhibition of Transglutaminase 2 Reduces Peritoneal Injury in a Chlorhexidine-Induced Peritoneal Fibrosis Model2023
Author(s)
Kunoki S, Tatsukawa H, Sakai Y, Kinashi H, Kariya T, Suzuki Y, Mizuno M, Yamaguchi M, Sasakura H, Ikeno M, Takeuchi K, Ishimoto T, Hitomi K, Ito Y
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Journal Title
Laboratory Investigation
Volume: 103
Pages: 100050
DOI
Peer Reviewed
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