2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K07366
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石黒 太郎 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (20748587)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | G quadruplex / 核酸医薬 / 神経変性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はRAN翻訳開始地点より上流配列にRGqを誘起することが出来れば,RAN翻訳蛋白の発現量を抑制することが可能となるのではないか考え、RGqを誘導する手段としてDNAorigamiを応用することから着想した。そこで本研究にて明らかにしようとする第一段階ではSCA31(TGGAAリピート、本邦で高頻度)、C9orf72-ALS/FTD(GGGGCCリピート、世界で高頻度)の2疾患に対してRGq核酸を設計し、すでに作成した疾患モデル培養細胞を用いてRAN翻訳抑制効果の高い核酸配列を決定することである。2022年度はSCA31において疾患リピートの上流に位置する複数のGGG配列を標的とし、RAN翻訳を抑制するRGq核酸をスクリーニングした。RGq核酸を複数デザインし、in vitroにおいていずれもデザインした核酸のチオフラビンを用いたG-quadruplex形成評価およびStop assayによる標的RNA上でのRGq形成を確認した。具体的には、SCA31のBEAN1のイントロン内のUGGAAリピートを含む領域の5'側に20塩基前後でハイブリダイズするASOをデザインした。加えてこのASOにG-rich配列をテザリングした核酸を合成し、目的の標的RNA上のGGG配列上でG-quadruplexが形成されたことが確認された。またRAN翻訳についても培養細胞を用いた系にimmunoblotにより評価してタンパク発現抑制を確認した。今後ははさらなる①核酸配列の最適化、②化学修飾の最適化が必要であるが、現段階ではFISHによるRNA fociの評価も実施検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RGq形成評価のためのThT assayやStop assayによるスクリーニング系が順調に確立できたことにより順調に進んでいる
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Strategy for Future Research Activity |
今後SCA31だけでなくC9orf72 -ALS/FTD、FXTAS, NIIDなどのその他の疾患まで対象を広げる予定である。またRGqの誘導核酸によるエクソンスキップなどの応用も検討している。
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