2023 Fiscal Year Research-status Report
Exploration of astrocytic function in injured fish brain -neuroregeneration and behavioral recovery-
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22K07375
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
池島 宏子 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准訪問研究員 (60265783)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アストロサイト / ミクログリア / 脳 / 脳損傷 / BrdU / GFAP / Iba1 / ニューロン |
Outline of Annual Research Achievements |
損傷を受けたマウス脳とは異なり,硬骨小型魚類の脳では損傷を受けても再生することから,本研究では小型魚類の脳へ穿刺損傷を施してグリア細胞の機能解析を行う. これまでのマウス脳における損傷後のグリア細胞の反応性と比較をするために,小型魚類の脳に穿刺損傷後の日にちを追ってグリア細胞のマーカー因子の発現解析を行った.その結果,損傷後の急性期には強い発現上昇が認められ,その後ゆっくり損傷前のレベルへ落ち着いていった.この結果は,マウスを用いて行った解析結果と良い一致が見られ,小型魚類でも穿刺損傷によってグリア細胞が反応することが明らかとなった. さらに,穿刺損傷後の日にちを追って脳切片を解析した結果,グリア細胞のマーカー因子の発現解析を再現するするような結果が得られた.また,損傷周囲における増殖細胞をラベルして解析を行った結果,グリア細胞がマーカー因子の発現と呼応するように増殖していることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小型魚類を用いた脳損傷モデルにおけるグリア細胞の機能解析は予定通り進んでおり,今後のさらなる解析に期待される.
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Strategy for Future Research Activity |
小型魚類の脳損傷モデルにおけるグリア細胞の反応性に関して,損傷後の時間経過を追って詳細な解析を行う. また,その際のニューロンの挙動に関しても並行して解析を進めていく.
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Causes of Carryover |
国際学会に招待されてシンポジストとして講演を行なったため,2023年度の科研費から旅費の支出を行わなかった. また,次年度には高価な試薬を用いた実験を計画しているため繰り越した.
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Research Products
(1 results)