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2023 Fiscal Year Research-status Report

Basic research for elucidating the mechanism of psychogenic fever and establishing its treatment

Research Project

Project/Area Number 22K07404
Research InstitutionInternational University of Health and Welfare

Principal Investigator

岡 孝和  国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (60291514)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) Lkhagvasuren Battuvshin  国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (70920487)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords心因性発熱 / ストレス過剰反応生 / ストレス生高体温 / 機能性高体温
Outline of Annual Research Achievements

研究1:慢性ストレスが先行すると、新規な急性ストレスに暴露された時に生じるストレス性高体温反応(stress-induced hyperthermia, SIH)が増強するかどうか検討した。実験開始1週間前に体温(核心温、core temperature, Tc)測定用データロガーの埋め込み手術を行なったオスC57BL/6マウスを用いて、以下の二群間で、急性ストレス負荷時の体温の変化を比較した。慢性ストレス先行群:慢性ストレスとして明期のいずれかの時間帯で2時間、湿った床で飼育し、その後、通常のケージに戻すというwet bedding stressに暴露したのち、11日目に、急性ストレスとして1時間の拘束ストレスを加え、その後、通常のケージに戻す。コントロール群:慢性ストレスに暴露することなく10日間、飼育したのち、11日目に1時間の拘束ストレスを加えたのち、通常のケージに戻す。二群間で急性ストレス負荷前のTcに差はなかったが、急性ストレス負荷時のTcは、慢性ストレス先行群の方がコントロール群より高値を示した。
研究2:慢性ストレスに暴露されたマウスの顕著なSIHに、慢性ストレスによって生じるミクログリアの活性化が関与するかどうかを検討するため、ミノサイクリン腹腔内投与の効果を検討した。慢性ストレス先行群群において、10日間wet bedding stressに暴露する際に、ミノサイクリン処置群(ミノサイクリンを連日投与する群)とコントロール群(ミノサイクリン投与をしない群)の二群間で急性ストレス負荷前のTcの変化を観察したところ、ミノサイクリン処置によりTcの上昇は抑えられる傾向がみられた。こ慢性ストレス先行群における急性ストレス負荷時のSIH増強反応に、慢性ストレスによって生じるミクログリアの活性化が関与している可能性が考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究1、2、3に関しては倫理審査委員会の承認を得て研究を進行中である。研究1に関しては、すでに結果を得た。研究2に関しては再現性を確認中である。2024年度は研究3に着手し、結果を得る予定である。ヒトを用いた研究である研究5に関しては、研究の最適条件をえるためにパイロット研究を行なってきた。2024年度は本格的に研究を実施する予定である。

Strategy for Future Research Activity

研究1によって、これまでの予想通り、慢性ストレスが先行すると、急性ストレスに暴露された時のSIHが顕著に生じることが明らかにされた。その機序に関しては、これまで末梢機序、つまり褐色脂肪組織の機能が亢進することが知られていたが、中枢機序に関しては明らかではなかった。研究2によって、慢性ストレスに曝露されたマウスの顕著なSIHがミノサイクリン(ミクログリア活性化抑制薬)によって抑制されることが明らかになりつつある。このことはSIH増強反応に慢性ストレスによって生じたミクログリア活性化が関与することを示唆する。そこで今後は再現性を検討すると同時に、研究3によって、慢性ストレスの曝露により顕著なSIHを生じるようになったマウスでは、SIHを媒介する脳内経路、つまり背側脚皮質/背側蓋紐、視床下部背内側核、淡蒼縫線核などのニューロンが活性化しているか、またその領域のミクログリアが活性化しているか、これらの現象がミノサイクリンの前処置によって抑制されるかなどの点について組織学的に観察する予定である。研究5では、心因性発熱患者において、ストレス負荷時の体温上昇反応が健常人とことなるかどうか検討する。これらの成果は学会発表ののち、論文として投稿予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の影響で、情報収集のために参加する予定の学会のいくつかはウエブ配信となったため、当初の予定ほど旅費、その他の項目の経費がかからなかった。本年度は現地開催の学会発表を予定しているので、2023年に使用しなかった旅費、その他の項目の経費も使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 2 results)

  • [Journal Article] Disabling symptoms associated with increased axillary temperature in patients with functional hyperthermia.2024

    • Author(s)
      Takakazu Oka
    • Journal Title

      Biopsychosocial Medicine

      Volume: 18 Pages: 1-5

    • DOI

      10.1186/s13030-024-00306-8

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 心因性発熱(特にCOVID-19関連ストレスによる)と精神疾患患者にみられる微熱.2023

    • Author(s)
      岡孝和
    • Journal Title

      診断と治療

      Volume: 111 Pages: 1099-1103

    • DOI

      10.34433/dt.0000000365

    • Open Access

URL: 

Published: 2024-12-25  

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