2023 Fiscal Year Research-status Report
APE1ネットワークとNF-κBの相互作用に注目した急性骨髄性白血病の治療戦略
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22K07412
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
後藤 七海 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (80782482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 司 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (10323643)
齋藤 貴之 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80375542)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / Tet-onシステム / APEX1 |
Outline of Annual Research Achievements |
過年度に樹立したAPEX1 knockout 株について、増殖に対する抑制が極めて強く、分化やアポトーシスの亢進といった表現型の再現性を確認することが困難であった。 そこで、増殖への影響を軽減するためにTet-Onシステムを用いた薬剤誘導型のAPEX1 knockout株の樹立を試み、1株の樹立に成功した。しかしながら、コントロールと比較しAPEX1の発現がほとんど低下しなかった。gRNAは90%以上に導入されているのに対し、Cas9の誘導率が50%未満と低いことが原因であった。今後は、代替モデルである多発性骨髄腫のAPEX1 knockout株や、APEX1阻害剤を用いた検討を行なうこととし、造血器腫瘍におけるAPEX1の機能的意義を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Tet-Onシステムを用いた薬剤誘導型のAPEX1 knockout株の樹立を試み、1株の樹立に成功したが、コントロールと比較し、APEX1の発現がほとんど低下しなかった。gRNAは90%以上に導入されているのに対し、Cas9の誘導率が50%未満と低いことが原因であった。代替モデルとして樹立した多発性骨髄腫株の表現型解析については、定常状態での表現型は特になく、今後、低酸素条件下での表現型を調べる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
急性骨髄性白血病株を用いた検討では、今後はKnockoutではなくAPEX1阻害剤を用いた検討に移行する予定である。すでに複数のAPEX1阻害剤を入手しており、DNA修復や転写因子制御と多岐にわたるAPEX1の機能を特異的に阻害することで、各機能の意義を調べることが出来ると期待している。また代替モデルである多発性骨髄腫でのAPEX1 knockout株においては、低酸素条件による細胞増殖等への影響のほかRNAシーケンスによる網羅的な遺伝子発現変動を解析し、影響を受ける遺伝子・経路を明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
本課題における研究の進捗に遅れがあり、想定していた実験が年度内に実施できなかったため。
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