2022 Fiscal Year Research-status Report
住民が地域医療を守る住民協働型教育プログラム(北海道モデル)の開発
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22K07424
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
近藤 圭子 札幌市立大学, 看護学部, 助教 (50760211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武冨 貴久子 札幌市立大学, 看護学部, 講師 (80543412)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 地域医療 / 過疎地域 / 住民の意識 / 受療行動 / 医療サービス利用者 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域医療偏在の課題は、医師の都市部集中や専門分化志向等、医療提供者側の特性から議 論されてきたが、医療を受けるサービス利用者側の課題には注目されてこなかった。北海道は、2次医療圏が21もある広域分散型、全自治体の半数以上が特別豪雪地帯に指定され、約8割の自治体が過疎地域という地域特性がある。本研究の目的は、北海道の過疎地域の医療サービス利用者である住民を対象として、受療行動と地域医療に対する関心や理解を明らかにすることである。本研究の意義は、地域医療に携わる医療提供者側と医療サービス利用者側が協働し、地域をあげて医療を守る文化を醸成するために、双方が共通認識を持って課題解決に向けたアプローチ方法を提言することである。本研究を基盤データとして、住民に向けた地域医療の理解を高める教育的アプローチ方法を見出し、その発展的な研究として、住民が健康を維持しながら適切に医療を利用するための支援プログラムを開発、モデル化し、実践することで地域に還元することである。 2022年度は、地域医療に関する先行研究のレビューを行い、地域医療に関する研究を概観した。地域医療構想による医療従事者の確保や医療機能の分化が積極的に進められていることを確認した。2023年度は、コロナ禍で進まなかった地区踏査と地域診断による地域特性と健康課題の抽出、地理的環境から捉えた受療行動の特徴を分析する。また、医療サービス利用者へ無記名自記式質問紙調査を行い、その結果を分析して地域による特徴を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に計画していた地区踏査と地域診断について、コロナ禍で行動制限により実施できなかったため、2023年度に実施する予定である。2023年度に計画している医療サービス利用者への質問紙調査の実施に向けて、学会発表において計画内容をブラッシュアップしている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2022年度に実施できなかった地域診断と受療行動の分析を行い、医療サービス利用者への質問紙調査を実施する計画である。
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Causes of Carryover |
2022年度に実施予定であった地区踏査と地域診断、それに伴い、受療行動の分析が実施できなかったため、想定額を下回り、次年度使用額が生じている。2023年度は、地域診断、受療行動の分析、医療サービス利用者への質問紙調査に充当する計画である。
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