2022 Fiscal Year Research-status Report
不安を伴ううつ病の病態解明:PETによる疾患横断的検討と次世代治療シーズの創出
Project/Area Number |
22K07593
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
亀野 陽亮 浜松医科大学, 医学部, 助教 (40537255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横倉 正倫 浜松医科大学, 医学部, 助教 (00529399)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
山末 英典 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80436493)
和久田 智靖 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80444355)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | うつ病 / 不安障害 / セロトニン / PET / MRS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではうつ病と不安障害への関与が指摘されているセロトニン神経系と神経炎症そしてグルタミン酸・GABA系に着目し、セロトニントランスポーターと活性化ミクログリアのダブルトレーサーPET、MEGA-PRESSによる1H MRS、トリプトファン代謝物と炎症性サイトカインのメタボロームによるマルチモダル解析を統合的に行い、両疾患における抑うつ/不安症状の脳分子病態と両者の相関性を疾患横断的に検討することを目的としている。 2022年度は主に研究参加者のリクルートとデータの取得を行う計画であった。具体的には20~49歳の未治療のうつ病患者群・パニック障害患者群、健常対照者群を各14名/年募集する。診断はDSM-5による。各群とも性別、年齢がマッチし、他に精神障害のない者を対象とした。研究検査としては、抑うつ症状・不安症状の評価はベックうつ病評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、パニック広場恐怖尺度、不安感受性尺度を用いる。さらに、血液学的検査、生化学的検査を行う。得られた血漿を用い、炎症性サイトカインをサスペンションアレイ解析で、トリプトファン代謝物を超高速液体クロマトグラフによりメタボローム解析で行う。PET検査は、浜松PET診断センター内のPETスキャナSHR12000 を用いる。 [11C]DPA713と[11C]DASBをそれぞれ活性化ミクログリア、セロトニントランスポーターのトレーサーとして投与する。また画像解析用に頭部MRIを施行し、同時に1H-MRS、MEGA-PRESS法を行う。さらに、[11C]DASBの結合能に相関関係が指摘されている5-HTTの遺伝子多型解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までにうつ病患者15名、健常者15名をリクルートできており、やや遅れている。引き続き被験者をリクルートしていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は引き続きリクルートを進めるとともにトリプトファン代謝物のメタボローム解析、炎症性サイトカインのサスペンションアレイ解析、5-HTTの遺伝子多型解析などを進めていく。
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Causes of Carryover |
計画に比して進捗がやや遅れているため、当該年度の執行額に余剰が生じたため。次年度は当該年度の余剰額を加えて計画通りに執行する予定である。
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