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2023 Fiscal Year Research-status Report

GIST治療に向けた間葉系幹細胞を用いた腫瘍溶解性ウイルスの輸送システムの開発

Research Project

Project/Area Number 22K07965
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

森 義徳  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80468248)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久保田 英嗣  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30405188)
片岡 洋望  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40381785)
青山 峰芳  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (70363918)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
KeywordsReovirus / exosome / DDS
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、reovirusに感染した間葉系幹細胞が分泌したexosomeの構造や組成および、reovirus抗体への抵抗性を電子顕微鏡、プロテオーム解析、Western blotなどで検証した。
電子顕微鏡でreovirusに感染した間葉系幹細胞から分泌されたexosomeは、reovirusに比べ、やや大型で、内部にウイルス粒子と考えられる構造を有していることを確認した。
プロテオーム解析では、reovirusの暴露の有無の違いによる2つのサンプルで蛋白質の比較定量解析を行った。このデータをもとにpathway解析を行い、biological processに関するもので35、cellular componentに関するもので37、molecular functionに関するもので6のpathwayで有意な変化がみられた。これによりreovirusに感染により間葉系幹細胞は生物学的に性質の異なるexosomeを分泌することが明らかとなった。
Western blotではreovirusに暴露した間葉系幹細胞の培養液から回収したexosomeにおけるreovirus蛋白の存在を確認した。reovirusの構成蛋白であるμ蛋白、λ蛋白の存在が確認でき、exosomeにreovirus粒子が内包されていることが示唆された。
Exosomeによるreovirusの防御機能については、reovirusの中和抗体である抗σ1抗体、抗σ3抗体を使用して検証したところ、reovirusによる細胞増殖抑制作用の減弱を認めた。次に、reovirusに暴露した間葉系幹細胞の培養液から回収したexosomeとこれらの抗体を混和後にHCT116細胞に投与したところ、腫瘍増殖抑制作用の減弱は有意に軽度でexosomeはreovirus抗体に対する防御作用を有することが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、reovirusに感染した間葉系幹細胞から分泌されたexosomeの構造や機能についての検証により、概ね想定内の結果を得ることができた。実験の進捗具合は予定通りで、今後の研究は滞りなく遂行できる状況である。

Strategy for Future Research Activity

本年度は、reovirusに感染させたマウスの産生する抗体を用いてexosomeの防御作用を検証する。同時に、reovirusに暴露した間葉系幹細胞由来のexosomeの免疫原性をマウス実験で検証する。さらに、exosomeのDDS としての有効性について、同種移植系マウスを用いて検討する。
免疫能を保持しているマウスにreovirusを投与した後に血液を回収し、reovirusに対する抗体が含まれる血清を精製する。これをreovirusに暴露した間葉系幹細胞由来のexosomeと混和した後に、HCT116に投与し、抗reovirus抗体に対するexosomeの防御作用を評価する。さらに、reovirusに暴露した間葉系幹細胞由来のexosomeをマウスに投与し、その後、マウスの血液を採取し、reovirusに対する抗体が産生されているか、すなわち、exosomeの免疫原性を検証する。Exosomeのin vivoでのDDSとして有効性の検証は、CT26を用いた同種移植モデルを用いる。

Causes of Carryover

試薬等の調達が遅れたため次年度使用額が生じた。
次年度はマウス実験を主体にすすめていく予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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