2023 Fiscal Year Research-status Report
乳癌におけるER分解制御因子NEDD4-1の生物学的機能と治療効果との相関性
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22K08697
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐治 重衡 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80446567)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳癌 / NEDD4 / ホルモン療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
NEDD4はE3ユビキチンライゲースであり、様々なタンパク質を基質としてその分解に関与している。NEDD4は癌細胞においては、PTENやHER3、MDM2など癌に関連す る多数のタンパク質をユビキチン化し、プロテアソーム分解系で分解することが知られている。近年の報告や我々の先行研究から、乳癌細胞においてはNEDD4が エストロゲン受容体(ER)の分解に関与することがわかっており、NEDD4がERの分解制御を通じて、乳癌の増殖やホルモン療法への反応性に関与するのではないかという仮説を考えた。この仮説を検証するために行ったこれまでの研究から以下のことが確認できた。 ・複数の乳癌細胞株を用いて樹立したNEDD4欠失ER陽性乳癌細胞において、ERの高発現を認めた。 ・NEDD4欠失ER陽性乳癌細胞は、タモキシフェン添加やestradiol減量といった乳癌に対するホルモン療法に相当する条件設定において、細胞抑制効果がより増強 されることが確認できた。 ・乳癌患者検体とその臨床情報を用いた臨床病理学的解析において、NEDD4低発現ホルモン陽性HER2陰性乳癌患者のDFS(無病生存期間)とOS(生存期間)が NEDD4高発現患者に比較し良好であった。 ・HER3に対するADC(antibody drug conjugate)の臨床開発が進んでおり、その効果とNEDD4の関連に関する研究を立案していくことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究結果については、2023年度(本年度)に論文発表をおこなった。 Natori Y, Suga J, Tokuda E, Tachibana K, Imai J-i, Honma R, Azami Y, Noda M, Sasaki E, Watanabe S, Ohtake T, Saji S. E3 Ubiquitin Ligase NEDD4 Affects Estrogen Receptor α Expression and the Prognosis of Patients with Hormone Receptor-Positive Breast Cancer. Cancers. 2023; 15(2):539.
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Strategy for Future Research Activity |
NEDD4のユビキチン化標的の1つである、HER3に対するADC(antibody drug conjugate)の臨床開発が進んでおり、その効果とNEDD4の関連に関する研究を立案していく。
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Causes of Carryover |
論文作成、投稿、出版までを優先したため、実験に関する物品費などの経費が予定よりも低くなった。またopen accessのための投稿費用も出版社の判断で免除対象となったためこの支出も削減できたため。
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Research Products
(2 results)