2023 Fiscal Year Research-status Report
ヒト大動脈解離におけるシングルセルRNAシークエンスによる成因解析
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22K08935
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 健次 神戸大学, 医学研究科, 教授 (90284356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 大志 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50868487)
山中 勝弘 神戸大学, 医学研究科, 講師 (70729384)
江本 拓央 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (80855023)
山下 智也 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (90437468)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大動脈解離 / シングルセルRNAシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに施行したシングルセルRNAシークエンス解析をもとにIL1B陽性マクロファージと大動脈解離の発生との相互関係を検証した。BAPNとAngiotensin2により作成したマウス大動脈解離モデルに対してIL-1β抗体を投与した。それぞれ14匹ずつに期間を分けて50マイクログラム、200マイクログラムを一週間のうち2回投与して2週間後の大動脈解離発生をIgG isotype controlを投与した群と比較検討した。50マイクログラム投与群では有意な差を認めなかったが、200マイクログラム/ twice a weekで投与した群ではcontrol群と比べて90% vs 60%と有意に生存率の向上がみられた。期間中に生存したマウスの大動脈を取り出し、組織学的な発生メカニズムを検証すると、組織学的に大動脈解離が発生していないマウスにおいても、IL-1β抗体の投与によりelastin degradationを抑制していることがわかった。上記を踏まえ、研究論文を作成し投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年までにシングルセル解析を概ね終了できており、検証実験に十分な時間をかけることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究論文を投稿しており、査読者によって指摘された追加実験を引き続き継続する。
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Causes of Carryover |
予定していた実験が想定内の結果となったことから、論文作成にあたり新たな追加実験を行わなかったため。今後、査読者に指摘された追加実験や論文投稿料、学会発表などに使用する予定である。
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