2023 Fiscal Year Research-status Report
フェムト秒レーザーを用いた新たな尿路結石治療法の開発
Project/Area Number |
22K09455
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80551267)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (00595184)
永井 隆 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20813447)
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
磯谷 正彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (40906541)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | ホルミウムレーザー / 熱損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、尿路結石の治療法としてホルミウムヤグレーザーを用いた経尿道的腎尿管砕石術(TUL)が主流となっている。ホルミウムヤグレーザーは、photothermal effect(光熱効果)により、破砕効果は強い。しかし、術後合併症として、レーザー熱による尿管狭窄や、それに伴う腎機能障害が問題となっている。私たちは、これまでにハンズオンセミナーを主催し、手技的アプローチの改善による合併症の軽減に努めてきた。しかしTULの件数の急増とともに尿管狭窄も激増しており、レーザー熱を発生しない新たな砕石装置の開発が必要と考えた。 今回、医工連携共同研究プロジェクトにおいて、新たな結石治療デバイスとして、照射時に熱を発生させないフェムト秒(FS)レーザーに着目した。FSレーザーは、パルス幅が短い「超短パルスレーザー」と言われ、網膜治療に用いられている。本研究では、FSレーザーの結石破砕効果およびその周囲熱影響を解析し、「フェムト秒(FS)レーザーを用いた尿路結石治療の確立」を目指す。 研究1として、ホルミウムヤグレーザーによる周囲熱影響を解析した。レーザーの連続照射により急速に周囲温度上昇が見られた。またレーザーセッティングとしては広いパルス幅の設定で、温度の広がりが大きかった。一方、灌流使用下では温度上昇が抑えられた。 研究2として、尿管狭窄となった尿管組織を病理学的に評価した。結果、尿管狭窄の原因として、周囲の繊維化、粘膜の脱落、尿管壁に石灰化が迷入していることがわかった。また、根治的腎摘除の際に採取した尿管組織にレーザーを照射しその組織変性を調べたところ、粘膜よりも筋層の損傷を認めることがわかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ホルミウムヤグレーザーの熱影響を順調に解析できている。また本研究の最も中心にあるフェムト秒レーザーによる砕石や周囲熱影響についても解析が始まっており、概ね順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、フェムト秒レーザーを用いた砕石、周囲熱影響について解析する予定である。
|
Causes of Carryover |
温度計などの購入に使用した。今後も計画内で研究が行えるよう推敲する。
|
Research Products
(1 results)
-
[Journal Article] Efficacy of Robot-assisted Ureteroureterostomy in Patients with Complex the Ureteral Stricture after Ureteroscopic Lithotripsy2023
Author(s)
Hamamoto S, Taguchi K, Kawase K, Unno R, Isogai M, Torii K, Iwatsuki S, Etani T, Naiki T, Okada A, Yasui T
-
Journal Title
Journal of Clinical Medicine
Volume: 12
Pages: 7726
DOI
Peer Reviewed / Open Access