2022 Fiscal Year Research-status Report
慢性腎臓病治療による健康寿命延伸効果に関するビッグデータ解析
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22K10359
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小倉 央行 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (50846269)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 健康寿命 / 慢性腎不全 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、レセプトデータベースを用いた後ろ向き観察研究である。 わが国は世界的にも最も高齢化が進んでいる国のひとつである。我が国は、低出生率であるほか、平均余命は延伸していることが理由として考えられる。今後、高齢者の社会的孤立を防ぎ、持続可能な社会保障制度とするためには、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である健康寿命の延伸が重要な課題となっている。慢性腎臓病や生活習慣病の進行は、健康寿命に影響する心血管障害等の重篤な合併症をきたすとされているが、健康寿命への直接的な関連性・影響は明らかにはなっていない。本研究では、石川県羽咋市の国保データや健診データ等を用いて、慢性腎臓病等に対する治療介入による健康寿命の延伸効果を明らかにする。 本研究の対象集団は、羽咋市データベース(国保データベースの特定健康診査・特定保健指導情報及び後期高齢者健康診査情報など、地域アンケート調査)に登録されている羽咋市住民とする。慢性腎臓病に対する治療介入による健康寿命の影響について解析する。その背景となる生活習慣病や内服薬、社会的影響並びに心血管イベント等についても評価を行う予定としている。 2022年度には、健康寿命のリスク評価及び羽咋市の地域特性・患者特性に関する解析を行うため、羽咋市データベースのデータクリーニングや各種データの連結などを行った。また羽咋市の地域特性・患者特性に関して、地理や白書等のデータを取得し、データ整理を行った。これらのデータをもとに解析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健康寿命のリスク評価及び羽咋市の地域特性・患者特性に関する解析を行うためのデータクリーニングや連結など遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
健康寿命のリスク評価及び羽咋市の地域特性・患者特性に関する解析を行う。解析結果を踏まえて、慢性腎臓病に対する降圧剤や血糖改善薬等の治療介入による健康寿命に対する影響について解析を行う。更に副次評価項目として、健康寿命の背景因子(生活習慣病や社会背景など)について解析を行う。研究結果を踏まえ、論文化・学会への報告を行う。
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Causes of Carryover |
解析に使用するデータについて、データ購入費やクリーニング、連結のために当該年度で必要となると積算していた額が下回ったため、次年度での使用が生じた。次年度において解析に当たり必要なデータを追加購入していく予定である。またデータ解析の進捗により、学会発表や論文化に向けた費用にも充てる予定である。
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