2022 Fiscal Year Research-status Report
接種理論を用いた診療参加型臨床実習における医行為の推進のための戦略の開発
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22K10383
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡田 英理子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (20376784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 誠 北海道大学, 医学研究院, 教授 (10361718)
井津井 康浩 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (20401341)
山脇 正永 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30302855)
那波 伸敏 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (30617543)
高田 和生 東京医科歯科大学, 統合国際機構, 教授 (80361731)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 診療参加型臨床実習 / 医行為 / 行動変容介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床実習における医学生の医行為は、高い教育効果が知られているが、全国的に進んでおらず、原因として患者同意の取得の困難さが指摘されている。2023年度臨床実習開始前の共用試験(CBT・OSCE)が公的化され、医学生がStudent Doctorと法的に位置づけられ、患者に対しては、Student Doctorの周知・説明を行うことで、医行為への患者の同意率が向上することが期待されている。しかし、行動科学の知見からは、周知・説明のみでは同意率の向上は難しい可能性がある。近年、行動変容のための理論として接種理論が注目されている。本研究の目的は、医行為に関する同意取得が困難な理由を患者側、指導医側から明らかにすること、そして明らかになった理由をもとに診療参加型臨床実習において、医学生が医行為を行うことへの同意を促進するための行動変容介入を指導医、患者等に対して行い、同意率及び医学生の医行為の実施回数への効果を検討することにある。 2022年度は、患者に対して、診療参加型臨床実習中の医学生の医行為への同意に関する意識調査を全国規模で行った。オンライン調査会社大手のマクロミルの協力により、日本全国から抽出した18-79歳の男女を、約3500人のオンラインサンプルに対して、医行為に関する態度、同意・不同意、理由に関して、多肢選択式の質問項目で調査を行った。今後この解析結果をもとに、大学病院での患者の意識調査、20名程度の指導医へのin-depth interviewとそれに基づく指導医の意識調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、患者に対して、診療参加型臨床実習中の医学生の医行為への同意に関する意識調査を全国規模で行った。オンライン調査会社大手のマクロミルの協力により、日本全国から抽出した18-79歳の男女を、約3500人のオンラインサンプルに対して、医行為に関する態度、同意・不同意、理由に関して、多肢選択式の質問項目で調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
全国規模のオンライン調査の解析結果をもとに、大学病院での患者の医行為に関する態度、同意・不同意、理由について質問項目での調査を行う。また診療参加型臨床実習の指導医へのin-depth interviewとそれに基づく指導医の意識調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
アンケート調査会社による全国調査の終了が2023年4月上旬であったため、経費の支払が2023年度請求となり次年度使用額が発生した。
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