2022 Fiscal Year Research-status Report
新規感染症流行時の医療リソース配置予測に関する研究
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22K10399
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
大星 直樹 近畿大学, 理工学部, 教授 (80294247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 純男 近畿大学, 薬学部, 教授 (30299094)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 感染症データ / 可視化 / BIツール |
Outline of Annual Research Achievements |
厚生労働省にて週ごとに公開される感染症データを取得し、データベース化する作業を進めている。これによりデータを地域ごとにまとめ、グラフ化表示して、可視化、直感的に把握することを可能にできるようシステム構築を行っている。すなわち、全国の各市区町村ごとの地理情報(緯度経度)のリストを用意して、画面上の地図と対応し、その上に感染者数データを表示させるよう試みている。この際、Business Intelligennce(BI)ツールであるMetabaseを用いて情報システムの操作に習熟していない医療従事者でも、包括的にデータ操作を行えるようなインタフェースを備えたシステムの実現を試みている。 本内容については、電子情報通信学会関西支部第27回学生会研究発表講演会(2023年3月15日)にて「Business Intelligence (BI) ツールの医療分野への応用~COVID-19と季節性インフルエンザ同時感染の予測」の表題で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19ウイルスの感染状況により研究室での活動について大きな制約を受けたこと。 研究代表者が所属学科を移籍したことによる引越等の作業に時間を割かれたこと、 移籍に伴い、新規に受け持った講義の準備に忙殺されたこと、研究内容について 新たに研究室内での検討会等の時間が十分に持てなかった等の理由があげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
感染症データの取得についてはWebツールを用いることによる自動化は、ほぼ可能になった。また、APIシステムを用いて、地域(市区町村)の感染者数を地理的情報と関連付けて地図とあわせて表示することをWebインタフェースで実現できつつある。 つぎは、感染者数を時系列で捉えて、短中期的な感染者数の予測を数理モデルによって定量的に求める手法を定めることを目標にしている。 感染者の重症化率を過去のデータから予測し、個々の入院患者の在院日数から必要になる医療リソースをできるだけ細かい地域粒度で予測するモデルの構築を試みる。このモデル化に際してはネットワーク接続におけるサービス時間を定量的に解析する待ち行列理論や感染者数予測に用いられるK値を活用する予定である。 これにより、地域における感染者の増減状況を把握し、その数に応じた短中期的医療リソースの需要を捉え地域社会の対感染計画の方針指標となることを目指す。
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Causes of Carryover |
COVID-19パンデミックと研究代表者の学科移籍により引越等の作業に時間を取られたため、研究室内での研究活動に支障を来したこと。そのため、研究室内論文データ作成補助に学生アルバイトの力をかりることができなかったこと。 令和5年度は(1)データ収集とデータ作成に学生アルバイトを活用する。(2)データ保存用のデータドライブの購入と2台のデータ操作用のPCを購入し、システム構築を進める。
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Research Products
(1 results)