2023 Fiscal Year Research-status Report
Effect of hand massage on the autonomic activity balancing by hand bath.
Project/Area Number |
22K10729
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
堀 悦郎 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (90313600)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 手浴 / マッサージ / 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度からの懸案事項である「手浴」+「マッサージ」の手技についての検討を主に行った。本研究では、手浴中にマッサージを施すことで生じる身体変化(自律神経反応および脳反応)を測定し、マッサージを加えた手浴の効果を調べる事である。 これまでの検討において、マッサージの手技は確立している。すなわち、実験者の母指,示指および中指で対象者の示指を支える.実験者の母指指腹で対象者の示指の指腹側指先から指根に向けて回しながらマッサージする.指先から指根までを1回とし,10回繰り返したら被験者の中指にも同様のマッサージを10回実施し,示指に戻る.以下,示指と中指を交互にマッサージする.マッサージの際,交感神経賦活課題中は5 cm/秒以下の速度で,副交感神経賦活課題中は10 cm/秒以上の速度でマッサージを行う. 手浴中に上記のマッサージを行う際に、いくつかの問題点が見出されている。1)湯温の管理:先行研究では、恒温槽を用いて湯温の管理をしている例がある。恒温槽を用いない場合は、湯温が経時的に低下するため、対象者の身体反応が湯温の変化によるものなのかマッサージによるものなのかを区別できない。本研究においては、当初は恒温槽を用いる予定であったが、恒温槽中に対象者および実験者の手を浸漬するのは物理的に困難であり、特に対象者に無理な姿勢保持を依頼する必要が生じる場合がある事が判明した。そのため、当初計画を変更して恒温槽を使用せずにマッサージの有無でその効果を検証することとした。2)対象者と実験者の関係:これまでの検討において、対象者と実験者が既知の場合と未知の場合でマッサージ付き手浴の効果に違いがある可能性が示唆された。そこで、可能な限り未知および既知の関係性について例数を集めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記のとおり、当初予想していた方法より厳密に実験条件を統一する必要が判明したため、その予備検討を実施したことにより「やや遅れている」状態になっている。しかしながら、様々な研究者および看護実践者からの助言を得て実験条件が整いつつあるので、今後は研究の実施が加速すると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、上記のとおりいくつかの点において実験条件を整えるための情報収集を重点的に行った。また、収集した情報を基に予備的検討を繰り返してきた。その結果、実験条件は概ね整ってきている。今後は、研究のアウトカムを得るための実験遂行が主な推進方策となる。既に、変更した実験条件についての研究倫理審査申請の準備ができており、倫理審査委員会の許可が得られ次第実験を開始する状況である。 今後、更に想定外のデータ変動要因が見出された場合には、本研究とは別に研究計画を立てて実施することとし、本研究推進の効率化を図ることとする。
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Causes of Carryover |
上記のとおり、実験条件の再設定にエフォートを費やしており、本実験の開始が遅れている。そのため、物品費および消耗品費の未使用分があり、次年度使用額が生じている。 今後は研究推進速度が加速すると思われるので、消耗品費の使用量が増加すする。また、研究成果が得られれば学会発表等の成果公表のための費用(旅費、投稿料など)が発生する可能性がある。
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