2023 Fiscal Year Research-status Report
精神科看護領域に関するCBTを活用したコミュニケーションスキル研修の開発と効果
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22K10778
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
牧野 みゆき 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 研究生 (70838078)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 看護 / コミュニケション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神科看護領域に特化した、看護職を対象とする認知行動療法を活用したコミュニケーションスキルトレーニングのプログラムを開発し、その有効性を検証することを目的としている。 R5年度は、前年度実施した病棟看護師を対象としたオンライン研修を継続させて実施した。研修内容は、患者や家族、同僚、多職種とのコミュニケーションを想定した、対話に関する知識等の講義や事例を用いた対話スキルの演習等である。また、認知行動療法を活用した問題整理や目標設定、動機付けや意思決定、演習を含んでいる。研修講師は認知行動療法の実践に精通し、研修講師の経験がある精神科医や心理師、看護職である。受講者は受講前後において、対話に関する自己効力感を問う自記式質問等に回答する。 結果は、1施設の病棟看護師の21名にオンラインにて研修及び調査を実施した。研修全体に対する満足度については「非常に満足」「満足」が86%であったが、今後の業務に活かせるかについては「すぐに活かせると思う」が41%であった。感想等の自由記述においては、より臨床に則した具体的な事例の検討や演習ができるとよい等の意見があった。 課題として、研修に対する満足度を得てもらうだけでなく、実践に活かせる事例演習を取り入れる必要がある。、また、日頃の患者や家族等との対話において困難を感じる事例について意見が聞かれ、研修の内容を向上させることに資する情報を得た。これらを事例演習等に活用して次年度以降の研修内容に反映させることを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は一施設における看護職に対し研修及び調査を実施することができたが、研修で使用する冊子を作成することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査の結果や、プログラム作成関係者や精神科看護領域の看護職・専門職の意見をもとに研修資料等を修正し、令和6年度においても研修を開催する。これまでの調査結果をまとめ学会等で発表することを予定している。
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Causes of Carryover |
令和5年度に計画していた研修資料の冊子作成や学会発表等の取組が行えなかった。令和6年度は研修実施に必要な研究協力者の人件費や資材へ支出する予定である。
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