2022 Fiscal Year Research-status Report
父親のペアレンティングに焦点化したピア主導型育児支援プログラムの開発と効果の検証
Project/Area Number |
22K11001
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
矢郷 哲志 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00778243)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡光 基子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (20285448)
幸本 敬子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 非常勤講師 (80778960)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 父親 / ペアレンティング / 育児支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、幼児期から学童期の子どもを養育する父親のペアレンティング及びメンタルヘルスの実態を明らかにし、その知見を基盤に、父親を対象としたピア主導型育児支援プログラムを開発しその効果を検証することである。 2022年度は、父親のペアレンティング及びメンタルヘルスの実態と関連要因を検討するための全国調査の計画立案及び倫理申請準備に取り組んだ。研究対象を、幼児を養育する父親600名とし、全国を8地区に分類し各地区の人口構成比に合わせて対象者を抽出した上でオンライン調査を実施することとした。測定尺度として、属性(年齢、教育歴、就業形態、就業・家事時間、育児休業取得の有無、世帯年収等)、肯定的・否定的養育行動尺度標準版、日本語版Ten Item Personality Inventory、日本語版Warmick-Edinburgh Mental Well-being Scale、Kansas Parental Satisfaction Scale、ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度等を使用することとし、概念枠組みを作成した。 本研究で開発予定である日本版ピア主導型育児支援プログラム(Empowering Parents, Empowering Community: EPEC)の原版開発者であるThe Center for Parent & Child SupportのCrispin Day氏と定期的なオンラインミーティングを行い、日本版EPEC開発に向けたスーパーバイズを受けるとともに、日本版EPECのEcological validityについてディスカッションを行った。2023年度には、日本版EPEC開発に向けて実施したパイロットスタディの既存データを再分析し、その知見を国際学会で発表予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度に第1段階の全国調査(オンライン調査)の実施と、EPEC原版開発者であるCrispin Day氏を英国から日本に招聘し、プログラムファシリテーターの養成を行い、研究を加速することを企図していたが、全国調査の計画立案に時間を要するとともに、COVID-19の影響及びDay氏の都合から招聘が延期となった。倫理審査委員会申請準備は既に完了しており、2023年度に全国調査を実施できるよう研究を加速するとともに、2023年度に改めてDay氏を招聘し、日本版EPECのファシリテーター養成と日本版EPEC開発に向けたスーパーバイズを受けることを企図している。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、父親のペアレンティングの実態と関連要因を検討する全国調査(オンライン調査)の実施を早急に行う予定である。2022年度に延期となった原版EPEC開発者である英国のCrispin Day氏の日本招聘を実現し、日本版EPECのプログラムファシリテーターの養成を行い、日本版EPEC開発に向けた研究を加速していく予定である。また、日本EPEC開発に向けて過去に実施したパイロットスタディのデータを再分析し、その知見を2023年7月に開催される乳幼児精神保健の専門職が集う国際学会(The World Association for Infant Mental Health: WAIMH)で発表予定である。
|
Causes of Carryover |
2022年度に実施予定であった全国調査が計画立案に時間を要したために実施ができず、また、原版EPEC開発者であるCrispin Day氏を英国から日本に招聘し、日本版EPECのファシリテータ養成を行う予定であったが、COVID-19の影響及びDay氏の都合により日本への招聘が延期となったため、次年度使用額が生じることとなった。
|
Research Products
(1 results)