2022 Fiscal Year Research-status Report
慢性心不全患者を支援する訪問看護師の臨床判断能力を高める教育プログラム開発と実装
Project/Area Number |
22K11139
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
志田 淳子 山形大学, 医学部, 准教授 (30530654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 逸郎 宮城大学, 看護学群, 教授 (60593978)
松田 友美 山形大学, 医学部, 教授 (90444926)
宇野 智咲 山形大学, 医学部, 助教 (90877680)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 客観的指標 / 慢性心不全 / 訪問看護 / 臨床判断 / フィジカルアセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は以下の2点である。1)身体組成分析装置等を用いて、在宅で得られる新たな客観的指標を活用した訪問看護師のヘルスアセスメントによる心不全評価の臨床的意義を検証したうえで、(2)心不全療養者を支援する訪問看護師の臨床判断能力向上のための教育プログラムを開発し実装する。 今年度は倫理審査委員会の承認を受け、1)の研究に取り組んだ。具体的には、心機能の低下した心不全患者(拡張型心筋症、虚血性心疾患)を対象に、①超音波診断装置による定期的な観察、②身体組成分析装置(体組成計)による定期的な計測を、退院前から外来受診時に継続して実施した。加えて、訪問看護の利用者についても同様のデータ取得を開始した。併せて、採血データ、医師による状態判断を主要データ、対象者の語りから得た生活状況等の質的データを副次位置づけ位置づけて取得した。 心筋梗塞発症後の患者1名の分析では、体組成計を併用したフィジカルアセスメントにより、体重増加が筋肉量の増加に起因したものと推定でき、心拍出量が低下した患者の体重増加のアセスメントにおいて体組成計の併用が有効である可能性を示した。ならびに、高齢で心筋梗塞の既往があっても、望ましい生活習慣の維持により筋肉量が増大する可能性が示された。これらより、体組成計を新たに加えたフィジカルアセスメントの臨床的意義が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力施設と連携を図り、データ取得を進めることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はデータ取得を継続するとともに、慢性心不全療養者の身体所見、臨床検査、心・肺エコー、体組成計等により得たデータと心不全評価の関連性について統計学的分析を行い、内科学を専門とする医師等と共に訪問看護師が行う心不全評価の臨床的意義を明らかにする。
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Causes of Carryover |
計画よりも前倒しで実施している内容があるため。
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