2022 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中患者の病型および病期に応じた排尿自立支援に必要な基盤指標の確立
Project/Area Number |
22K11226
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
正源寺 美穂 金沢大学, 保健学系, 助教 (80345636)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 脳卒中 / 排尿自立支援 / 下部尿路症状 / 排泄動作 / 地域連携パス |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】 脳卒中患者は、発症後に運動機能や高次脳機能が障害され、排泄動作を自立して行うことが困難になる。加えて、中枢神経系が障害されるため、発症直後には、残尿や尿閉などの尿排出障害、その後脳浮腫が軽減してくると、頻尿や尿意切迫感、尿失禁などの蓄尿障害が生じることが多い。これらの排泄動作や下部尿路症状を改善し、再び自立して排尿できるようになるためには、専門的な治療や検査、日常生活動作(Activity of daily living; ADL)に対するリハビリテーションなどが必要で、急性期から生活期への排尿自立支援の継続が重要となる。 本研究の目的は、脳卒中患者の病型および病期に応じた継続的排尿自立支援に必要な基盤指標の確立することである。 【研究実施計画】 補助事業の期間内に、①脳卒中地域連携パスから脳卒中患者の下部尿路症状と排泄動作の推移を明らかにし、②脳卒中患者の病型および病期に応じた継続的排尿自立支援に必要な基盤指標を確立したのち、③基盤指標を加えた脳卒中地域連携パスによる継続的排尿自立支援の有効性検証を行う予定である。 2022年度は、脳卒中患者の下部尿路症状と排泄動作の推移を脳卒中地域連携パスから明らかにすることを目的とした。2009~2021年度に1地域の脳卒中地域連携パスに登録された脳卒中患者を対象に、後方視的観察研究(横断調査)としてデータ収集を行い、排尿自立に関する変化について分析を重ねている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展しており、1地域の脳卒中地域連携パスからデータ収集を終え、脳卒中患者の下部尿路症状と排泄動作の推移について、分析を重ねている。
|
Strategy for Future Research Activity |
脳卒中患者の病型および病期に応じた継続的排尿自立支援に必要な基盤指標の確立にむけて、後方視的観察研究(横断調査)から得た結果について、脳卒中や排尿自立に関するエキスパートらと協議する。
|
Causes of Carryover |
研究成果に関して、学会発表がオンライン開催になるなどの変更があった。今後、補助事業の目的を達成できるよう、学会発表および論文投稿を行う予定である。
|
Research Products
(7 results)