2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of mobile health program aimed at supporting perioperative functioning
Project/Area Number |
22K11309
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
平松 良浩 浜松医科大学, 医学部, 特任准教授 (00397390)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 鎭赫 静岡大学, 情報学部, 准教授 (00735095)
竹内 裕也 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20265838)
本家 淳子 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (20824981)
菊池 寛利 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (70397389)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 食道癌 / 周術期管理 / 栄養指導 / リハビリテーション / モバイルヘルスシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
食道癌治療では外科手術が重要な位置を占めるが、高侵襲で他の消化器癌手術と比較して 手術合併症率や死亡率は高い。また術前低栄養状態は周術期合併症のリスクだが、多職種周術期管理チームの介入で術後の肺炎発生や体重減少を抑制できること を報告してきた。一般的に予後不良とされる術前低栄養状態の患者群でも、周術期の介入によって術後の低栄養状態を回避できれば術前非低栄養患者群と同等の予後が期待できることも報告した。しかし食道癌手術患者に対する至適な周術期の運動栄養介入プログラムに関する知見は十分でない。これを明らかにする目的で特定臨床研究として、食道癌術前運動栄養プログラムの有用性についての単施設ランダム化比較試験(RCT)を実施してきたが、新たな課題が見えてきた。本研究では、食道癌手術患者を対象に、周術期合併症軽減や長期予後改善をめざして新規開発中の周術期機能支援プログラムの課題を解決することを目的としてモバイルヘルスプログラムの新規開発をめざしている。 食道癌手術予定患者に対して周術期支援プログラムを情報通信技術(ICT)を用いて、装着型活動量計(WFT)、モバイル端末(患者端末・医療者端末)、クラウドサーバーによるモバイルヘルスシステムを構築し、周術期専用の医療アプリケーション(ウェブアプリ)として新規開発した。従来の治療日記は患者用モバイ ル端末(スマートフォン<スマホ>やタブレット)上の医療アプリに記録し、Quality of life(QOL)や精神状態・ 治療意欲などに関するアンケートも追加搭載した。WFTの身体活動量データも同じ医療アプリに同期し、食事情報もアプリで登録できるようにした。現在、患者の身体状況、活動量、 心理状態、栄養状態などをリアルタイムに統合的に情報収集することが可能な医療アプリのプロトタイプを開発し、浜松医科大学臨床研究倫理委員会の承認を得て、食道癌手術患者に使用を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに5症例で実運用したが、使用上の改善点が明らかになったため改良型のウェブアプリを作成中である。このため症例集積は予定よりもやや遅れている。これは改良をするタイミングが予定より早くなったためであり、研究の進捗としてはおおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
患者主体的な食道癌周術期管理の支援を目的とした医療アプリのプロトタイプが完成し、実臨床での運用を開始してきた。現在これまでに明らかになった課題について改良しており、今後は改良型ウェブアプリを完成させてから、使用症例数を集積し、データ解析を行なっていく予定である。
|
Causes of Carryover |
研究の進捗状況に伴い次年度に購入予定があり、若干の繰越が生じました。次年度分として請求した助成金と合わせて使用予定です。
|
Research Products
(3 results)