2023 Fiscal Year Research-status Report
小脳への経頭蓋直流電気刺激が脳卒中後の運動学習と上肢運動機能に与える効果
Project/Area Number |
22K11383
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
湯浅 明子 藤田医科大学, 医学部, 研究員 (30878468)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 信太郎 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (30725130)
牛澤 一樹 藤田医科大学, 医学部, 研究員 (80895821)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 経頭蓋直流電気刺激 / 脳卒中 / 小脳 / リハビリテーション / 上肢運動機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は脳卒中維持期患者を対象に、小脳への経頭蓋直流電気刺激と上肢集中的リハビリテーションの併用効果の検証を目的としている。本研究は在宅で生活する発症から6ヶ月以上経過する脳卒中患者が2週間入院し、一日4時間(+自主トレ2時間)の集中的リハビリテーションを実施する。その効果検証として、介入前後と1ヶ月後に評価を実施する。介入の基盤づくりを終えたのちに、昨年度に引き続き患者リクルートを継続して行った。今年度は多くの脳卒中後の方々に問い合わせをいただいたが、適応基準を満たす対象者は少なく、合計2名が本研究に参加した。具体的には、対象者はランダムに本刺激あるいはシャムに割り付けられ、2週間の介入を行った。 なお、本研究に携わる研究員、評価者、訓練を提供する作業療法士は全て盲検化されいる。1日の訓練の開始20分間に経頭蓋直流磁気刺激(本/擬似刺激)を小脳に施行しconstraint induced therapyの基本原則に則った作業療法を実施した。そして、中間(1週後)、介入直後(2週後)、および1ヶ月後に、上肢運動機能評価、経頭蓋磁気刺激装置を用いた神経生理学評価を実施した。いずれの対象者においても2週間のリハビリテーションにて運動機能向上傾向が見られたが、現在も患者リクルート中であり詳細な解析はまだ行っていない。また、どちらに群に属されていたかもオープンにしていない。リクルートを増やすべく関連施設と連携を図るなど取り組みを行った。今後その効果が期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は目標対象者数を24例と設定しているが、介入実施は2名にとどまった。この原因として適応基準に該当する患者が当初の見込みよりも少ないことが考えられる。今年度は18名の方に問い合わせをいただき、スクリーニングを行ったが、適応基準を満たす方は少数であった。来年度は更なる加速に向け工夫が必要である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は昨年度に比べて問い合わせが多かったことから、ある程度公募の効果はあったものといえる。しかし、適応基準を満たす方は少ないため今後更なる工夫が必要である。まずは、関連病院の医師、療法士と連携を図り、リクルートにご協力いただく。また院内でポスター掲示やSNSを利用した公募を行い、リクルート数を増やしていく。また、新年度の移動等に伴い実施体制(研究分担者)に変化があるため、臨機応変に対応し介入・評価の質の維持に努める。
|
Causes of Carryover |
当初予定していた被験者数よりも大幅に少ない対象者であったため、物品消耗が少なく、消耗品の購入が予定額を大きく下回った。次年度は被験者数の増加とそれに伴う消耗品購入により支出が増えるものと予想される。また、国内学会、国際学会の参加を予定しているが、円安の影響もあり出張費用は予定額を上回ると予想される。
|
Research Products
(3 results)