2023 Fiscal Year Research-status Report
マクロファージに着目したガン疼痛形成と腫瘍形成に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
22K11717
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Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
小松 生明 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (80368977)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | セレコキシブ / ナノエマルション / ガン性疼痛 / ガン増殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではガン性疼痛とガン増殖に重要な役割を果たしているマクロファージ機能に着目した、新しい疼痛緩和と腫瘍抑制の治療法の開発を目的とする。申請者らはガン性疼痛とガン増殖に関与しているシクロオキシゲナーゼ2の阻害薬セレコキシブを封入したO/W型のセレコキシブナノエマルションを 開発した。そこで、雄性のC57BL/6系マウスの後肢足蹠に、B16-F10メラノーマ細胞を移植して作成したガン性疼痛モデルマウスの静脈内へセレコキシブナノエマルションを投与したところ、コントロール群に比べガン細胞誘発性の疼痛反応は有意に抑制され、ガン細胞移植の腫瘍の増大に対し、腫瘍増大抑制作用を示し抗腫瘍効果も示した。疼痛部位である腫瘍組織における免疫細胞のセレコキシブナノエマルション取り込み能の免疫組織化学的解析を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究遂行に想定以上に時間を要し、昨年度内に完遂できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
疼痛部位である腫瘍組織における免疫細胞のセレコキシブナノエマルション取り込み能の免疫組織化学的解析について継続検討するとともに、セレコキシブナノエマルションによる疼痛抑制機構と抗腫瘍機構の解明に向けた検討も進める。
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Causes of Carryover |
研究遂行に想定以上に時間を要し、昨年度内に完遂できなかったために残額が発生した。次年度は前半は主に物品費にあて、後半は学会参加や論文など成果発信にかかる費用中心にあてる予定である。
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