2022 Fiscal Year Research-status Report
Mechanisms of Metabolic and Signaling Disorders Induced by Saturated Fatty Acids in Skeletal Muscle
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22K11758
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
千丸 貴史 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20637889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 道明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30247829)
濱口 真英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80350883)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋肉量・筋力低下と内臓脂肪増加が合併したサルコペニア肥満は、糖尿病患者の生命予後を悪化させるため、サルコペニア肥満の対策は喫緊の課題である。研究代表者らは肥満2型糖尿病モデルマウスを用いた先行研究にて、内臓脂肪から放出された過剰な飽和脂肪酸による骨格筋の脂肪酸代謝障害を介して、骨格筋萎縮とインスリン抵抗性が惹起される知見を得た。本研究では、飽和脂肪酸により惹起される骨格筋代謝障害・シグナル伝達異常についてマルチオミクス解析を行い、サルコペニア肥満発症機構を解明するとともに、骨格筋インスリン抵抗性改善の標的となるメタボロームを同定し、糖尿病患者の生命予後改善につなげることを目的とした。 2022年度は、Db/Dbマウスのヒラメ筋組織を用いて下記項目の解析を行った。 メタボローム解析:ヒラメ筋および筋管細胞より糖質、アミノ酸、脂質を抽出、誘導体メチル化後にメタボローム解析を実施し、高脂肪食群マウスおよびパルミチン酸を添加した筋管細胞に特異的に変化するメタボライトおよび代謝経路を調査した。 トランスクリプトーム解析:ヒラメ筋および筋管細胞からmiRNeasy mini kitにより全RNAを抽出し、シークエンシング、マッピングを実施(株式会社マクロジェン・ジャパン)、高脂肪食群マウスのヒラメ筋およびパルミチン酸を添加した筋管細胞において発現が変化する遺伝子を調査した。 フラックス解析:パルミチン酸を添加した筋管細胞のミトコンドリア機能をExtracellular Flux Analyzer (Agilent XF96) にて評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に沿って遂行している。
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Strategy for Future Research Activity |
KAMOGAWA-DM cohort studyでは2014年より1800名の糖尿病患者、HOZUGAWA studyでは2015年より300名の人間ドック受診者を対象にBDHQによる栄養調査、握力測定、体成分分析検査での骨格筋量・体脂肪量の評価、血清・尿検体保存を実施している。保存検体のメタボローム解析を実施し、2022年にで同定した血清・尿メタボライトを定量的に評価する。
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Causes of Carryover |
スライド標本作成に係る費用が安く抑えられたため、次年度に行うメタボローム解析の費用に充てる。
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