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2022 Fiscal Year Research-status Report

健康寿命延伸物質の探索 ~ドラッグリポジショニングの活用~

Research Project

Project/Area Number 22K11819
Research InstitutionMatsuyama University

Principal Investigator

中島 光業  松山大学, 薬学部, 教授 (70311404)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 奥山 聡  松山大学, 薬学部, 准教授 (40550380)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsカロリー制限模倣物 / 健康寿命延伸物質 / SIRT1 / ドラッグリポジショニング
Outline of Annual Research Achievements

申請者はこれまでに、マウス脾臓T細胞を用いた独自性の高いスクリーニング系を樹立し、植物由来天然化合物を対象として健康寿命延伸物質の探索を行ってきた。その結果、2種の植物由来天然化合物の候補化合物を見いだした。しかしその後 、これらの天然化合物を健康寿命延伸物質として社会に提案し、利用の普及を考える場合には、物質の大量供給と安全性の担保が重要であるとの認識を強くした。特に、安全性の担保が期待できる物質を探索対象とすることが重要であるとの考えに至った。そこで本研究では、健康寿命延伸物質の探索の対象を変更し、一定程度の安全性が予め担保されている医療用医薬品に対象を絞ってスクリーニングを行うこととする。また、見いだされた健康寿命延伸物質候補の効果の限界をin vivo実験で確認し、さらに作用機序について究明したうえで、ドラッグリポジショニングによる応用について検討する。
2022年度は、スクリーニングの対象を鎮咳薬と去痰薬と定めて、実験を開始した。このスクリーニングで50 μM以下のIC50値を示した5種の医薬品(A、B、C、D、E)について、RAW264.7細胞に対する毒性が認められないこと、並びにリポ多糖誘発IL-6分泌抑制作用が確認された。IL-6は炎症性疾患や自己免疫性疾患において主要な役割を果たすことが知られていることから、IL-6分泌抑制作用が顕著であった2医薬品(A、B)について、代表的炎症疾患の一つであり、アンメットメディカルニーズが高い敗血症のモデル動物(マウス)に対する効果を検討した。その結果、両医薬品とも臨床で使用されている用量とほぼ同等の投与量(約0.5 mg/kg)で、リポ多糖誘発敗血症モデル動物の生存率を大幅に改善させた(未発表)。なお、医薬品AとBは、抗炎症作用や脂肪代謝改善作用について全く報告がなく、ドラッグリポジショニングに向けて期待がもたれる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

脾臓T細胞を用いた実験系が健康寿命延伸物質候補のスクリーニングにおいて有効に機能することを、論文として発表することが出来た。また、このスクリーニング系を用いて、ある程度ドラッグリポジショニングに向けたスクリーニングを実施できた。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題の今後の推進方策としては、脾臓T細胞を用いたスクリーニングをさらに推し進め、ドラッグリポジショニング候補物質の抗炎症作用と代謝改善作用の確認を行う。さらに、機序の解析を進めつつ、動物レベルの実験系で候補物質の効果を確認する。

Causes of Carryover

当初予定していた実験が年度末にかかることとなり、実施が困難になったため、消耗品の購入を見合わせた。年度が明けたところで消耗品の購入を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] N-Caffeoyltryptophan enhances adipogenic differentiation in preadipocytes and improves glucose tolerance in mice.2023

    • Author(s)
      Sawamoto A, Doi K, Amakura Y, Nakanishi M, Okuyama S, Nakajima M.
    • Journal Title

      Biochim Biophys Acta Gen Subj

      Volume: 1867 Pages: 130277

    • DOI

      10.1016/j.bbagen.2022.130277.

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

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