2023 Fiscal Year Research-status Report
Stable Three-sided Mathicng Problems
Project/Area Number |
22K11908
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
上田 俊 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (40733762)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | メカニズムデザイン / マッチング理論 / ゲーム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,マッチング理論および人工知能技術の知見を用いて,民泊マッチング制度のへ応用を前提とした安定三面マッチング問題の研究に取り組む.
マッチング理論は,あるグループの一員を別のグループのひとつに割り当てる制度(メカニズム) を研究する経済学の理論であり,2012年にノーベル経済学賞を受賞した将来が期待される理論である.近年,マッチング理論で得られたメカニズムを現実問題に適用し,ッチング制度をコンピュータ上で運用するという観点から,人工知能を含む情報科学分野からの研究が盛んに行われている.これは2つのグループ間のマッチングを行う二面マッチング問題では活発に行われているものの,3つのグループ間のマッチングを行う三面マッチング問題では,その応用問題の少なさもあり,理論的な性質の解明も進んでいない.
2023年度では,三面マッチング問題において安定なマッチングの存在を保証する条件の検討を行った.安定性を保証する条件として,エージェントの選考が加法的かつ分離的であるという条件をメインに分析をおこなった.加法分離的な選考が安定なマッチングの存在を保証することは証明できていないものの,その保証を強く確信する材料がそろいつつあり,最終年度での課題を明確にすることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度では,三面マッチング問題において安定なマッチングの存在を保証する条件の検討を行った.安定性を保証する条件として,エージェントの選考が加法的かつ分離的であるという条件をメインに分析をおこなった.加法分離的な選考が安定なマッチングの存在を保証することは証明できていないものの,その保証を強く確信する材料がそろいつつあり,最終年度での課題を明確にすることができた.
民泊マッチング制度に応用可能なメカニズムの設計に必要な,三面マッチング問題の理論的性質を着実に積み上げており,本研究課題は概ね順調に進展している と考える.
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Strategy for Future Research Activity |
安定なマッチングが存在する条件を確立し,民泊マッチング制度に適用可能なメカニズムの完成を目指す.
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Causes of Carryover |
各物品の想定金額との誤差等によって生じたものであり,2024年度の大まかな使用計画にほぼ影響しない.
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