2022 Fiscal Year Research-status Report
Quantified individual learning support by learning path optimization based on correlation
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22K12323
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Research Institution | Cyber University |
Principal Investigator |
陳 健 サイバー大学, IT総合学部, 教授 (90839482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 大樹 サイバー大学, IT総合学部, 助教 (60879716)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | マイクロラーニング / ラベル伝播法 / 有向グラフ / グラフクラスタリング / 有向エッジ重み |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、オンライン学習における学習ステータスと学習コンテンツの相関関係に基づいてラーニングパスを最適化し、定量化個人学習を支援することを目的とする。 2022年度は、主に①開発環境の構築(PCの導入、研究用LMS環境構築);②研究データの収集、関連学会への参加による情報収集;③学習履歴データの解析の3つについて研究を進めた。 研究成果としては、以下の2点が挙げられる。 (1)受講及び受験などの学習ステータスを定期的に共有することが学習者に及ぼす影響を調査した。先行研究で言及されたポジティブとネガティブ形式での情報共有の不足を解決するために、中性的な形式で受講及び受験などの情報を定期的に共有することを検証した。結果として、該当方法が修了率にはほとんど影響しないが、成績の向上に効果があることがわかった。研究成果は、日本高等教育学会第25回大会にて、「オンデマンド教育におけるプロセスフィードバックと学習効率の関係に関する考察」として発表した。 (2)学習者の学習ステータスと学習コンテンツの相関関係を抽出する方法を研究し、年齢、成績、再履修状況などのステータスを用いて、学習コンテンツの学習順序に基づいて有向グラフを作成し、改善されたラベル伝播法による学習履歴の解析を行った。結果として、繰り返し学習を行った学生の成績は良く、さらに年齢層の高い学生と年齢層の低い学生を比較すると、年齢層の高い学生の方が多くの学習コンテンツを用いて学ぶことが確認された。さらに、再履修者は学習コンテンツの利用量が少なく、加えて、不合格と履修放棄率が高くなることが確認された。研究成果は研究論文として国外の学術雑誌へ論文を投稿し、レビュー段階となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)学会へ参加し、特にオンデマンド教育における教材・システム開発、学習環境・学習評価に関する情報収集を行った。学習効率を向上させるためのインタラクティブな講義を支援する機能追加などに生かすことができ、研究用システムの環境構築をスムーズに進められた。 (2)所属研究機関の学習履歴データの一部とOpen Universityが公開している学習履歴データを収集し、学習者の学習動向について分析を実施した。ただし、Open Universityの学習履歴データについては、詳細な情報が取得できない点がありデータの前処理に時間を要した。 (3)研究実績の概要に記載の通り、学会報告1件と投稿中の論文1件となっている。 以上の理由から、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度では、前年度の結果を踏まえ、研究内容に応じて、学習コンテンツを階層的にクラスタリングするために、テスト用学習コンテンツの作成、学習を支援する機能の設計・開発を目標とする。具体的には以下の通りである。 (1)異なる学習スタイルによる個人化学習を支援するため、異なる学習スタイルに応じた学習シナリオにしたがって、テキストベース、テキスト+画像ベース、動画ベースなどの検証用学習コンテンツを作成し、検証実験を行い、実験データを収集する予定である。 (2)学習者の学習ステータスと学習コンテンツの相関関係を抽出するために、収集した実験データを解析するアルゴリズムを検討し、学習コンテンツの階層化クラスタリング方法を提案して検証する予定である。
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