2023 Fiscal Year Research-status Report
Construction of environmentally extended input-output tables and their application toward the circular economy
Project/Area Number |
22K12478
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
近藤 康之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80313584)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 環境部門分析用産業連関表 / 循環経済 / 産業連関分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
循環経済を含めた環境・経済・社会の統合的向上に係る政策的議論には、廃棄物等の発生、3R、適正処理のフローを統一的かつ定量的に捉えた分析が不可欠である。その分析に必要なデータベースを循環経済に向けた情報基盤(環境部門分析用産業連関表)として継続的に整備(作成・公表)していくことを目指して、それを開発して活用することを目的とする。具体的には、一般に利用可能な公的統計と行政報告データを最大限に活用して、国土交通省による建設部門分析用産業連関表に倣い、環境部門分析用産業連関表として環境省が作成・公表し、かつ活用できるようなデータベースの整備を目指す。また、実際の推計作業において生じ得る課題を整理し、データベースの継続的整備を提言することも目的とする。産業連関表全体の枠組みとしては廃棄物産業連関表(WIO表)を採用した。 3年計画の2年目にあたる2023年度は、都道府県が産業廃棄物および特別管理産業廃棄物の収集運搬業者および処分業者に対して求めている収集運搬または処分に関する実績報告のうち、一般向けに公開されているものを本研究に活用する可能性の検討に着手した。さらに、整備を目指しているデータベースの活用に係る研究開発として、都道府県の産業連関表を活用する手法と産業分野別の資源生産性を評価する手法の開発を行った。都道府県の産業連関表を活用する手法については、屑・副産物フローを他の製品フローと区別して把握できないこと等に起因する問題を解消して域内サプライチェーンの適切な遡及に利用可能な手法を開発した。産業分野別の資源生産性を評価する手法については、従来の手法の持つ欠点(最終製品を生産する産業の評価には適する一方、素材産業などの中間製品を生産する産業の評価には適さないことがある)を克服する手法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
都合により、生活習慣を見直してライフワークバランスの改善に努めることとした。全体の労働時間を短縮したことにより、本研究課題に従事する時間も当初の予定より短くなり、計画には遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を構成する要素を見直して取捨選択すること等により、引き続き研究従事時間の短縮を補う生産性向上を目指す。
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Causes of Carryover |
「現在までの進捗状況」欄に記載した通り、研究の進捗に遅れが生じているため。「今後の研究の推進方策」欄に記載した方針で引き続き研究を推進する計画である。
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Research Products
(2 results)