2022 Fiscal Year Research-status Report
ホスピタリティ産業の生産的組織と持続可能な働き方モデルの構築
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22K12596
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
五十嵐 元一 桜美林大学, ビジネスマネジメント学群, 教授 (00347808)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ホスピタリティ・マネジメント / イノベーション / 生産性 / 人的資本 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度現在の経済成長は、新型コロナウイルスとの共存の中で図らなくてはならない状況にある。労働生産性の水準が低い宿泊業や飲食業を中心としたホスピタリティ産業は、衛生管理の運営と顧客の滞在や利用のスタイルについて、デザインの見直しを迫られている。コロナ禍においては人材の活用や持続可能な働き方など、雇用に関することも含めて検討することが必要となる。本研究では、ホスピタリティ産業における生産的な組織の在り方を示し、イノベーションを創出して業績と連動する人材活用や、持続可能な働き方のモデルを提示することを目的としている。 本研究の実施期間は、2022年度から2025年度までの4年間である。1年目の2022年度は基礎的な研究期間として位置づけており、理論的フレームワークとしての仮説構築を試みた。イノベーションのための企業行動に関する概念の整理、コロナ禍におけるホスピタリティ産業の現状を踏まえた生産的な組織と働き方の事例、関連する先行研究についてレビューを実施した。それらを通じて、以下の4つの視点、(1)イノベーション、(2)経営資源を活用して外部環境に適応するための経営戦略、(3)顧客・従業員・企業における相互のマーケティング、(4)働き方改革によるワークライフバランスの実現に向けた、個人の動機づけの内容やその過程に関する人的資源管理とキャリアデザインについて、それらの理論の有機的な結合を試み、実務にも応用できる仮説を導出することを今後の課題として挙げている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の2022年度は基礎的な研究期間として位置づけており、理論的フレームワークとしての仮説構築を試みた。イノベーションのための企業行動に関する概念の整理、コロナ禍におけるホスピタリティ産業の現状を踏まえた生産的な組織と働き方の事例、関連する先行研究についてレビューを実施した。しかしながら、理論の有機的な結合を試み、実務にも応用できる仮説の導出は今後の課題としている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究においては、仮説に対する一般化や外的妥当性を高める検討を行う。具体的には、国内のホスピタリティ産業におけるヒアリングやディスカッションを通じて、理論の有機的な結合を試み、実務にも応用できる仮説を導出する。また、その結果に対して所属する学会における発表や議論を行うことによって、精度の高い仮説になるように努める。
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Causes of Carryover |
令和4年度(2022年度)の支払請求額と実支出額の間で発生した差分は、物品費、旅費、その他における概算と実支出の差によるものである。次年度は、1年目に引き続き文献レビューと国内のホスピタリティ産業におけるヒアリングやディスカッションを予定している。また、研究成果の発表のために所属学会の大会への参加や、事務用消耗品の購入が必要となる。それらを実施するための物品費、旅費、その他の費用に充当することを計画している。
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