2023 Fiscal Year Research-status Report
透析器の膜素材に注目した安全性の高い透析治療法の確立のための基盤研究
Project/Area Number |
22K12909
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Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
佐藤 宜伯 公立小松大学, 保健医療学部, 准教授 (40745345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 順 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (90510363)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 透析器 / 透析膜素材 / ポリビニルピロリドン / CRRT / 血液透析 / 生体適合性 / 医療安全 / 合成高分子膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の重要な目的に長時間治療(renal replacement therapy:RRT)時のpvp溶出の解明がある。実験は臨床条件を再現したin-vitro実験を行い、膜素材からの添加物質の溶出の特性を知ることを目的として実施した。対象の透析器(透析膜素材)はCRRTに最も頻用されているポリスルホン(PS)製造メーカーのPS膜透析器を用い、臨床治療と同様の24時間循環実験を実施した。実験では臨床条件を再現するため、透析器の膜面積を小さく循環流量も通常より少なくして実験を実施した。結果は膜素材に添付されているポリビニルピロリドン(PVP)は、時間経過とともに経時的に上昇を認めた。この結果は、研究代表者が2本の論文に報告している(Biochem. Biophys. Rep 2021; Data Brief. 2021)と同様に、短時間の循環ではPVPは、流量変化による影響より、時間的な要因で経時的に膜素材から溶出してくる結果と符合する。このことから、PVPの溶出には、材質が水分に浸された時間経過とともに溶出してくる可能性が示唆される結果であった。先行研究で報告したPVPの溶出は、PSだけでの比較で、他の膜材質での比較対象を行っていなかった。CRRT治療にはPVPを添加されている、他の合成高分子膜素材もあり、今後の研究目標の一つである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由 透析膜素材からのpvp溶出実験は、予定通りに実行できている。透析器を用いたin-vitro実験によるPVP溶出の基礎結果を得ることができた。実験の成果は学会誌へ投稿、2023年に掲載された。 今後は膜材質からの詳細な溶出物質の解析をFTIR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)で解析を行う。 上記に起債したように24時間循環実験は予定通りに行うことができ、実験は順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
24時間のin-vitro実験は予定通り進んでおり、今後は溶出物質の解析をFT-IRを使用して行う。また、PVPを添加しているCRRT用透析器用合成高分子膜よりのPVP溶出の解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
透析膜素材からのPVPの溶出の結果を、前年する予定であったが論文投稿を優先したため、2024年に変更したため、その予算が次年度予算額に繰り越した。 今後、FTIRによる溶出物質の解析を行い、成果結果を論文投稿することで予算の執行を行う。
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Research Products
(2 results)